MiniMax H3で30秒の動画を作る|Long Generationで窓に分けると443秒→303秒

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使ったソフトとモデルは、すべて無料で入手できます。試した環境の一覧は検証の記録にあります。

MiniMax H3 で30秒の動画を作るなら、「Minimax H3 Long Generation」で5秒ずつの窓に分けると、1回で作るより約3分の2の時間で済みました(303秒と443秒)。 ただし、15秒では、窓に分けたほうが話の進みが遅れ、最後の場面までたどり着きませんでした。

このノードは ComfyUI-MiniMaxH3-TemporalWindow-SpatialTiles に入っています。所要時間は30分ほど、難しさは中級です。

先に結論(今回のテスト条件で)

長さ作り方時間急な場面の切り替わり台本どおりに進んだか
15秒1回で作る(ネイティブ)143秒なし最後の「店に入る」まで進んだ
15秒Long Generation(5.2秒の窓×4)126秒なし窓の前で止まったまま、店に入らなかった
30秒1回で作る(ネイティブ)443秒2回最後まで進んだ
30秒Long Generation(5.2秒の窓×8)303秒2回最後まで進んだ

Pika H3 Flex(6ステップ)、896×512、24fps、RTX 5090。時間は ComfyUI の実行開始から完了までです。「急な場面の切り替わり」は、前後のフレームの差が大きく跳ねた回数を数えました。

迷ったら

15秒くらいまでは、ふつうに1回で作ります。それより長くするときに Long Generation を使い、台本(prompt_schedule)は少し余裕を持った間隔にします。

TemporalWindow-SpatialTiles とは?

ComfyUI-MiniMaxH3-TemporalWindow-SpatialTiles は、MiniMax H3 の長い動画と大きな動画を作るためのノード集です(MIT ライセンス)。ノードは2つあります。

  • Minimax H3 V2V Temporal Window & Spatial Tiles:元の動画(参照)に沿って作り直す V2V 用。時間を窓に、画面をタイルに分ける
  • Minimax H3 Long Generation(1.1.0 で追加):参照なしの文字から動画・画像から動画を、窓に分けて長くする。台本を窓ごとに割り振る

作者によると、モデルの中身は書き換えず、どの窓・タイルもふつうの H3 の生成として動かしています。2026年11月7日時点でスターは46です。この記事では Long Generation を試しました。V2V のノードは試していません。

Long Generation の仕組み

長い動画を、重なりのある窓(既定 124フレーム=5.2秒、重なり 39フレーム)に分けて、順に作ります。次の窓は、前の窓の最後のフレーム(映像と音声)を最初の手がかりにして続きを作ります。

台本(prompt_schedule)を「0s: 〜」「5s: 〜」のように書くと、窓ごとにその時間帯の部分だけを、窓の始まりを0秒に直して渡します。continuous_shot をオンにすると、「カットなしの1つの場面」という指示が足されます。

Minimax H3 Long Generation のノード。台本、窓の長さ(124)、重なり(39)などを設定する
Minimax H3 Long Generation のノード。台本、窓の長さ(124)、重なり(39)などを設定する

つなぎ方

H3 の文字から動画のワークフローで、モデル(LoRA のあと)を Long Generation に通してから BasicGuider につなぎ、CLIP も Long Generation に通してから「画像から動画へ」につなぎます。CLIP を通さないと、台本が窓ごとに分けられません。

15秒で比べる

赤いコートの女性が雪の町を歩き、パン屋の窓の前で止まり、店に入る、という台本で比べました。

15秒の比較(2秒ごと)。上がネイティブ、下が Long Generation。下は窓の前で止まったまま
15秒の比較(2秒ごと)。上がネイティブ、下が Long Generation。下は窓の前で止まったまま

ネイティブは、歩く・止まる・ドアを開けると、台本の順に進みました。Long Generation は、場面のつながりは自然でしたが、2つめの窓以降も「窓の前で見る」が続き、店には入りませんでした。窓ごとに直前の場面を引き継ぐので、次の動作に移るのが遅れるようです。

作者も、1.1.1 の説明で「予定より早く動作が始まることがあるので、台本の間隔を少し空けて」と書いています。動作の切り替えは、窓の長さ(5.2秒)より長めの間隔にするほうがよさそうです。

30秒で比べる

台本を6つの動作(歩く、窓を見る、店に入る、パンを指さす、袋を持って笑う、外に出る)に増やして、30秒で比べました。

30秒の比較(4秒ごと)。上がネイティブ、下が Long Generation。どちらも最後は袋を持って外にいる
30秒の比較(4秒ごと)。上がネイティブ、下が Long Generation。どちらも最後は袋を持って外にいる

30秒では、どちらも最後の「外に出る」まで進みました。時間は、窓に分けたほうが 443秒から 303秒に縮みました。H3 は長いほど1回の計算が重くなるので、短い窓に分ける効果が出ています。

どちらにも、場面が急に切り替わるところが2回ありました。Long Generation では、continuous_shot がオンでも切り替わりが出ています。人物の顔立ちや前髪は、後半で少し変わりました。

導入

cd ComfyUI\custom_nodes
git clone https://github.com/mo-akkakk/ComfyUI-MiniMaxH3-TemporalWindow-SpatialTiles

追加の pip は要りません。MiniMax H3 のネイティブ対応(ComfyUI v0.35.0 以降)が必要です。今回は ComfyUI 0.43.2 で、1.1.1(6be3267)を使いました。

H3 の導入は導入編、Pika H3 Flex はこちら、ほかの長尺の方法はTimelineDirector の記事とH3 Continuity Studio の記事で試しています。

商用で使える?

ノードは MIT ライセンスです。作った動画の扱いは、MiniMax H3 本体の規約に従います(地域や使い方の制限があります。導入編で説明しています)。

RTX 5090 以外の人へ

窓に分けると、一度に計算する長さが5.2秒に収まるので、長い動画を1回で作るより VRAM の負担は小さくなるはずです。今回は Dynamic VRAM のため、どの条件でも GPU のメモリはほぼいっぱい(約31GB)まで使われていて、差は測れていません。--reserve-vram での簡易テストもしていません。

よくある質問(FAQ)

Q. MiniMax H3 で30秒の動画を作るには?

Minimax H3 Long Generation で5秒ずつの窓に分けて作れます。RTX 5090 では、1回で作る 443秒に対して 303秒でした。

Q. Long Generation で台本どおりに進まないのは?

窓ごとに直前の場面を引き継ぐため、次の動作に移るのが遅れることがあります。15秒の試験では最後の動作まで進みませんでした。動作の間隔を窓の長さより長めにします。

Q. 場面が急に切り替わることはある?

30秒では、continuous_shot がオンでも2回切り替わりました。1回で作った場合も2回でした。

まとめ

Long Generation は、30秒くらいの長さで時間を縮める効果がはっきり出ました。短い動画では、ふつうに作るほうが台本どおりに進みます。

15秒まではネイティブ、それより長ければ Long Generation。台本の間隔は窓より長めに。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Ryzen 9 9950X3D / 128GB / Windows 11 / ComfyUI 0.43.2 / TemporalWindow-SpatialTiles 1.1.1(6be3267)/ MiniMax H3 fl2va pruned int8 + Pika H3 Flex / 2026年11月7日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 設定:Pika H3 Flex の T2V テンプレート(6ステップ、lcm)、896×512、シード 7。Long Generation は window 124、overlap 39、continuous_shot オン、carry_overlap オン。ネイティブは台本をプロンプトの Timeline として書きました。
  • 時間:15秒のネイティブは、モデルの読み込みを含む1回目(540秒)を除き、2回目の 143秒を使いました。
  • 切り替わりの数え方:動画を 224×128 の白黒にし、前後のフレームの差が中央値の6倍以上(かつ12以上)になった回数です。
  • 未確認のこと:V2V のノード(時間の窓・画面のタイル)、作者のいう「1つの窓・タイルなしならネイティブと同じ出力」の追試、ほかの解像度、シードを変えた比較。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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