Relay-VSRをComfyUIで使う|H3の動画を1ステップで2倍、5秒が18秒(RTX 5090)

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使ったソフトとモデルは、すべて無料で入手できます。試した環境の一覧は検証の記録にあります。

Comfyui-Relay-VSR を使うと、MiniMax H3 などで作った動画を、ComfyUI の中で1ステップの超解像にかけて縦横2倍にできます。 RTX 5090 で、1344×768・5秒(124フレーム)の動画が18秒で 2688×1536 になりました。音声はそのまま残ります。

これまで Relay-VSR は ComfyUI のノードがなく、コマンドで動かす必要がありました。所要時間は20分ほど、難しさは初心者〜中級です。

先に結論(今回のテスト条件で)

入力(H3、5秒・124フレーム)offload時間GPU のメモリ(最大)
864×480 → 1728×960あり(既定)17.5秒約5.9GB
864×480 → 1728×960なし14.4秒約14.9GB
1344×768 → 2688×1536あり(既定)28.9秒約10.8GB
1344×768 → 2688×1536なし18.4秒約19.8GB
1344×768、2×2 のタイル分割なし43.4秒約14.0GB

GPU のメモリは nvidia-smi で 0.5秒ごとに測った PC 全体の最大値です(ほかのアプリの分も含みます)。最初の1回は、モデルの読み込みで 39秒かかりました。

迷ったら

VRAM が 24GB 以上なら offload を外す(Keep all in VRAM)と速くなります。足りなければ offload のまま、さらにタイル分割を増やします。

Relay-VSR とは?

Relay-VSR は、1ステップに蒸留された動画の超解像モデルです。VAE やテキストエンコーダーを使わず、画素のまま拡大します。元は4倍のモデルで、LightX2V が2倍専用に学習し直した RelayVSR_X2 を配っています。配布ページでは、MiniMax H3 などの動画生成モデルの後処理として勧められていて、生成した動画のちらつきを抑えやすいと説明されています。

Comfyui-Relay-VSR は、それを ComfyUI のノードにしたものです(2026年11月2日公開、Apache-2.0)。ノードは3つです。

  • RelayVSR Model Loader:モデルを読み込む。offload(ブロックごとに GPU へ移す)の切り替え
  • RelayVSR Upscale:画像の束(IMAGE)を入れて、拡大した画像の束を出す
  • RelayVSR Upscale Streaming:動画(VIDEO)を入れて、少しずつ読みながら拡大し、動画として保存する。音声もそのまま入れ直す

ワークフロー

動画を読み込み、RelayVSR Model Loader と RelayVSR Upscale Streaming につなぐ
動画を読み込み、RelayVSR Model Loader と RelayVSR Upscale Streaming につなぐ

「動画を読み込む」と「RelayVSR Model Loader」を「RelayVSR Upscale Streaming」につなぐだけです。保存は Streaming のノードが自分で行い、output フォルダーの RelayVSR に MP4 ができます。

画はどう変わる?

H3 で作った 1344×768 の動画の60フレーム目を、単純な拡大(bicubic)と比べました。

鍋の部分の拡大。左が単純な拡大、右が Relay-VSR。泡や縁の細部がはっきりしている
鍋の部分の拡大。左が単純な拡大、右が Relay-VSR。泡や縁の細部がはっきりしている

泡、鍋の縁の反射、木の台の木目などがはっきりしました。描き足しすぎて別の物に変わるような崩れは、今回の5秒の動画では見つかりませんでした。

offload のあり・なしで、出力は画素まで同じでした。2×2 のタイル分割では、画素の差の平均が 1.9 あり、わずかに違う結果になります。

音声はそのまま

入力の音声(AAC、32kHz)は、出力の MP4 にそのまま入っていました。README によると、MP4 に入れられる形式の音声は、作り直さずにコピーされます。

導入

  1. ComfyUI\custom_nodes で git clone https://github.com/bbaudio-2025/Comfyui-Relay-VSR(追加の pip は不要)
  2. モデルを ComfyUI\models\relayvsr\RelayVSR_X2 フォルダーに置く
  3. ComfyUI を再起動する
ファイル大きさ
wan_x2.safetensors9.7GB
flash_x2.safetensors122MB

フォルダー名ごとに1組として認識されます。extra_model_paths.yaml では relayvsr という名前でほかの場所を指定できます(筆者はこの方法で読ませました)。

H3 の動画を 2K にする別の方法は、潜在アップスケール、Tessera、Open-H3-Regenerate-2K の記事で試しています。

商用で使える?

ノードと元の RelayVSR のコードは Apache-2.0 です。RelayVSR_X2 のモデルの配布ページには、2026年11月7日時点でライセンスの記載がありません。商用で使う前に、配布元に確かめてください。

RTX 5090 以外の人へ

offload ありなら、864×480 の動画で PC 全体の最大が約5.9GB、1344×768 で約10.8GB でした。足りない場合はタイル分割(spatial_grid_cols・rows)を増やすと、一度に処理する大きさが小さくなります。--reserve-vram での簡易テストはしていません。

よくある質問(FAQ)

Q. Relay-VSR は ComfyUI で使える?

Comfyui-Relay-VSR(カスタムノード)で使えます。動画を読み込んで RelayVSR Upscale Streaming につなぐと、2倍の動画が音声つきで保存されます。

Q. H3 の動画を2倍にするのにどれくらいかかる?

RTX 5090 で、1344×768・5秒の動画が offload なしで18秒、offload ありで29秒でした。

Q. VRAM はどれくらい要る?

offload ありなら、1344×768 の動画で PC 全体の最大が約10.8GB でした。足りなければタイル分割を増やします。

まとめ

Relay-VSR は、H3 の動画の後処理として、短い時間で2倍にでき、音声もそのまま残ります。

VRAM に余裕があれば offload を外す。足りなければタイル分割。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Ryzen 9 9950X3D / 128GB / Windows 11 / ComfyUI 0.44.0 / Comfyui-Relay-VSR(68042b3、2026年11月4日)/ RelayVSR_X2(bf16)/ 2026年11月7日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 入力:当サイトの H3 の記事で作った動画2本(1344×768 と 864×480、24fps、124フレーム、音声 AAC 32kHz)。
  • 設定:chunk_len 24、chunk_overlap 4、h264・crf 18。時間は ComfyUI の実行開始から完了まで(動画の保存を含む)。
  • 比べたもの:60フレーム目を単純な拡大(ffmpeg の bicubic)と並べました。SeedVR2 や FlashVSR との比較はしていません。
  • 未確認のこと:INT8 ConvRot への変換、4倍のモデル、長い動画のつなぎ目、ほかの GPU。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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