Soupの使い方|YAML 1枚でLLMをLoRA学習、Windows+RTX 5090で30秒以内(alphaの初期値に注意)

ローカルLLM

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Soup は無料(Apache-2.0)で、PC だけで学習できます。使ったモデル(Qwen2.5-1.5B-Instruct)も無料で入手できます。

Soup は、YAML の設定ファイル1つで、LLM の LoRA 学習(SFT・DPO など)をするコマンドです。Windows 11 と RTX 5090 で、60問の小さなデータを Qwen2.5-1.5B に15周学習させると、学習そのものは18〜29秒で終わりました。

ただし、テンプレートの初期値(alpha 16)では口調がほとんど身につかず、alpha を128にすると「こまたろです。」で始まる答え方を覚えました。所要時間は30分ほど、難しさは中級です。

先に結論(今回のテスト条件で)

試したこと結果
導入(pip install “soup-cli[train]”)Python 3.12 の venv に約6分(PyTorch を含む)
テンプレートのまま(r 64・alpha 16、lr 2e-5、3周)学習10秒。損失 4.6 のまま、口調は身につかない
lr 2e-4、15周学習29秒。損失 4.3→3.1。まだ口調は身につかない
さらに alpha 128学習18秒。損失 3.3→0.6。「こまたろです。〜くわしくは KOBO Lab で」の答え方を覚えた
GPU のメモリ最大約10.5GB(4bit、最大長 512)

迷ったら

データが少ないときは、LoRA の alpha を r と同じかそれ以上にし、学習率を 1e-4〜2e-4 にします。学習の前に soup profile で VRAM の見積もりを確かめます。

Soup とは?

MakazhanAlpamys/Soup は、LLM のファインチューニングをまとめて扱う CLI です(Apache-2.0)。2026年11月7日時点でスターは約1万、11月5日に 0.77.2 が出ています。

学習(SFT、DPO、GRPO など)のほか、データの整形、VRAM の見積もり、推論、LoRA の結合、GGUF への書き出し、ローカルのサーバーまで、1つのコマンドでできます。README では、層を少しずつ GPU に載せる「レイヤーストリーミング」で、8B のモデルを VRAM 4GB でも学習できるとしています(今回は試していません)。

導入

uv venv --python 3.12 .venv
uv pip install --python .venv\Scripts\python.exe torch --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu128
uv pip install --python .venv\Scripts\python.exe "soup-cli[train]"

PyTorch を CUDA 12.8 版で先に入れてから、soup-cli[train] を入れました。Windows でもそのまま動きました。表示が崩れる場合は、PowerShell で $env:PYTHONIOENCODING="utf-8" を設定します。

学習の手順

soup init --template chat
soup profile --model Qwen/Qwen2.5-1.5B-Instruct --seq 512 --batch 4
soup train --config soup.yaml --yes

soup init で soup.yaml ができます。初期値は Llama-3.1-8B-Instruct(Hugging Face での承認が要るモデル)なので、承認の要らない Qwen2.5-1.5B-Instruct に替えました。soup train は開始前に確認を求めるので、自動で回すときは --yes を付けます。

base: Qwen/Qwen2.5-1.5B-Instruct
task: sft
data:
  train: ./data/train.jsonl
  format: alpaca
  val_split: 0.1
  max_length: 512
training:
  epochs: 15
  lr: 2e-4
  batch_size: auto
  lora:
    r: 64
    alpha: 128
    target_modules: auto
  quantization: 4bit
output: ./output3

データは、ComfyUI や LoRA など10の言葉について、6通りの聞き方で60問作りました。答えはすべて「こまたろです。〇〇は、〜です。くわしくは KOBO Lab の記事で試しています。」の形です。

学習した結果

質問学習前(Qwen2.5-1.5B)学習後(alpha 128)
LoRAって何?中国語で説明が始まったこまたろです。LORAは、モデルの学習中に追加で使われる小さな変数です。くわしくは KOBO Lab に登場!
ComfyUIを一言で教えてAI生成の美術作品や画像を作成するためのプラットフォームです。こまたろです。ComfyUIは、画像や動画の生成に使えるツールです。くわしくは KOBO Lab で試しています。
VRAMとは何ですか仮想現実のためのメモリ(誤り)こまたろです。VRAMは、GPUのメモリで、〜。くわしくは KOBO Lab の記事で試しています。
おすすめの夕ごはんは?(学習にない質問)一般的なメニューを列挙私はQwenです。夕食は、お好みで牛丼やラーメンなど〜

学習後は、教えた言葉の質問に、決めた口調で答えるようになりました。VRAM の説明も正しくなりました。学習にない質問には、もとのモデルの答え方のままでした。

soup infer で、質問を並べた JSONL から一度に答えを作れます。温度 0(毎回同じ答え)で比べました。

VRAM の見積もり

soup profile は、モデルの設定から必要な VRAM を見積もります。初期の条件(バッチ4、長さ2048)では「58GB 必要で 32GB に入らない」、長さ512にすると「16.3GB で入る」と出ました。実際の学習(4bit、バッチ自動)は最大約10.5GB でした。

商用で使える?

Soup のコードは Apache-2.0 です。学習した LoRA や結合したモデルの扱いは、もとのモデルのライセンスに従います。今回の Qwen2.5-1.5B-Instruct は Apache-2.0 です。

よくある質問(FAQ)

Q. Soup とは?

YAML の設定ファイル1つで LLM の LoRA 学習(SFT・DPO・GRPO など)をする CLI です。データの整形、推論、GGUF への書き出しまでできます。

Q. Soup は Windows で使える?

Windows 11 で、Python 3.12 の venv に soup-cli[train] を入れて、学習と推論ができました。

Q. 学習しても口調が変わらないのは?

テンプレートの初期値(alpha 16、lr 2e-5)では効果が弱めでした。alpha を128、lr を 2e-4 にすると、60問・15周で口調を覚えました。

まとめ

Soup は、設定ファイル1つで、小さなモデルの LoRA 学習を1分もかからずに回せました。少ないデータで効かせるには、alpha と学習率を上げるのがポイントでした。

soup init → profile で見積もり → alpha を上げて train –yes。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Windows 11 / Python 3.12 / PyTorch 2.11(CUDA 12.8)/ soup-cli 0.77.2 / Qwen/Qwen2.5-1.5B-Instruct / 2026年11月7日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 時間:表の学習時間は、学習ログの train_runtime(学習そのもの)です。1回目のコマンド全体は、モデルのダウンロードを含めて464秒でした。
  • VRAM:nvidia-smi で0.5秒ごとに見た最大値です。1回目は、バッチの大きさを自動で探す処理のためか、最大32GB まで使いました。
  • 試していないこと:レイヤーストリーミング、8B のモデル、DPO・GRPO、GGUF への書き出しと Ollama での読み込み、unsloth の高速化。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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