ComfyUI-Tesseraの使い方|MiniMax H3動画を4K化する手順と実測

ComfyUI-Tessera の紹介画像。Tessera で 4K にしたラーメン屋台の場面 AI動画・プロンプト

この記事について(広告・アフィリエイトリンクはありません)

紹介しているソフトとモデルは、すべて無料で入手できるものです。

手元の動画を、絵を大きく変えずに 2K や 4K へ高精細化したい。そのためのカスタムノードが ComfyUI-Tessera です。2026年10月30日に公開されました。MiniMax H3 を使い、画面をタイルに分けて1枚ずつ描き直します。

全9ノードを RTX 5090 で動かしました(Guide Grain は単体のみ、Streamed Decode は保存済み latent からの確認)。通しの時間とメモリーも測っています。H3 自体の導入はMiniMax H3をComfyUIで使う方法を見てください。

先に注意(2026年11月3日時点)

  • MiniMax H3 は EU・英国・韓国・米国がライセンスの対象地域外です。
  • この記事の動画と画像は AI で生成したものです。
  • 作者のワークフローは KJNodes なども必要です。配布する JSON は、Tessera 以外をコアノードに置き換えたものです。

先に結論(今回のテスト条件で)

変換(5秒・124フレーム)タイル時間(読み込み後)ComfyUI の RAM ピーク
544p → 1920×1088(2倍)4253秒約64GiB
768p相当 → 2560×14406464秒約78GiB
544p → 3840×2176(4倍)151,525秒約86GiB
544p → 3840×2176、low_vram241,086秒約74GiB
  • 元の動画の構図を保つのが一番の特徴です。今回の比較で、同じ入力に対するコアの 2K 経路より元の絵に近い結果になりました。
  • 4倍の 4K も完走し、VRAM 32GB でエラーは出ませんでした。
  • 重いのは RAM です。システム全体で128GBをほぼ使い切る場面がありました。
  • 作者の「15秒の 4K に3時間」は再現していません。
  • 迷ったら、作者の既定(high_vram、Dilate は auto)で 2倍から試してください。今回の 4K では low_vram のほうが速かったので、4K はそちらも試す価値があります。
同じ鍋の場面を4通りで比べた図。Tessera は入力の 768p と麺の形が同じで、コアの 2K 経路と Regenerate は麺の形が変わっている
同じ鍋の場面を4通りで比べた図。Tessera は入力の 768p と麺の形が同じで、コアの 2K 経路と Regenerate は麺の形が変わっている

試した環境

項目内容
GPURTX 5090(32GB)、ドライバー 621.01
CPU / RAMRyzen 9 9950X3D / 128GB
OSWindows 11
ComfyUIポータブル版+master 17ff1dcc(v0.43.0-26)、フロントエンド 1.57.6
Tesseraコミット 930c882(2026-10-31)、version 1.0.0、MIT。入れたカスタムノードはこれだけ
モデルH3 ref2va pruned int8、qwen3vl nvfp4、映像 VAE int8、音声 VAE fp32(下の表)
LoRATaoMate 3step(強さ1.0)、LMS(通常0.75・細部1.0)
サンプラーシグマ 1, 0.7, 0.4, 0、er_sde → euler、CFG 1、3ステップ
測り方ノード別の時間と1秒ごとの VRAM・RAM。1条件1〜3回

入れ方と必要なモデル

作者の案内どおり、custom_nodes に入れるだけです。追加の Python パッケージはありません。カスタムノードの入れ方はこちらで説明しています。

cd ComfyUI/custom_nodes
git clone https://github.com/hashu786/ComfyUI-Tessera
ファイル置き場所
minimax_h3_ref2va_pruned_int8_convrot.safetensors(21GB)models\diffusion_models
qwen3vl_32b_minimax_h3_nvfp4_awq.safetensors(15.7GB)models\text_encoders
minimax_h3_video_vae_int8_convrot.safetensors(2.8GB)models\vae
minimax_h3_audio_vae_fp32.safetensors(605MB)models\vae
minimax_h3_lms_v1.0_r64.safetensors(1.24GB)models\loras
minimax_h3_taomate_3step_lora_avg_rank_19_bf16.safetensors(182MB)models\loras

作者の JSON は、ほかに KJNodes、rgthree-comfy、Qwen Image 2.1 を使います。今回は入れていません。下の JSON は作者の構成から、次のものを除いて組みました。

  • MiniMaxChunkFeedForward(VRAM を節約する KJNodes のノード)
  • プレビュー上書き、比較表示のノード
  • Qwen Image 2.1 の1枚目アンカー(作者も4倍以上では外すよう案内)
  • SAM3(作者の JSON でもオフ)

読み込むと LoadVideo が空に近い状態なので、自分の動画を選んでください。

  • tessera_upscale_workflow.jsonComfyUI にドラッグして読み込みます(H3 ref2va + TaoMate + LMS、544p→2倍。必要なカスタムノードは Tessera だけ)

画面から実行して、成功することを確かめました(571秒、モデル読み込み込み)。

Tessera のワークフロー全体。Streamed Encode、Tile Plan、Refine、Decimate のノードがつながっている
Tessera のワークフロー全体。Streamed Encode、Tile Plan、Refine、Decimate のノードがつながっている

9つのノードを動かした結果

ノード役割試した内容
Tessera Tile Plan分割の計画を実行前に確認2K で 3×2=6 タイル、図と表を出力
Tessera Streamed Encode窓に分けて拡大とエンコード2倍は約45〜80秒、4倍は164秒
Tessera Refineタイルごとの描き直し全条件で完走
Tessera Extra Options細かい設定flat_skip 0 と 4 を比較
Tessera Temporal Dilate動きの速い部分のフレーム増しauto は今回不要と判定。full も完走
Tessera Temporal DecimateDilate で増やした分を戻す124フレームに戻ることを確認
Tessera Guide Anchor詳しい静止画を混ぜる単体と Encode の入力で実行
Tessera Guide Grainガイドに粒状感を足す単体で実行
Tessera Streamed Decode保存した latent のデコードLoadLatent から15秒で動画に

Tile Plan を先に実行すると、タイル数を確かめてから本番を始められます。

Tile Plan が出力した 2K のタイル分割図。3列2行に分かれている
Tile Plan が出力した 2K のタイル分割図。3列2行に分かれている

flat_skip は、模様のないタイルを飛ばす設定です。顔のアップでは既定の4で6枚中2枚を飛ばし、4枚で済みました。ラーメンの場面では1枚も飛びませんでした。

時間と VRAM、RAM の実測

1回目は H3 本体を HDD から読むので長くなります。

条件全体EncodeRefineRAM(全体 / ComfyUI、GiB)
768p相当→2K(起動直後)829秒79秒676秒約117 / 78
768p相当→2K(2回目)464秒79秒377秒約114 / 78
768p相当→2K(low_vram)500秒80秒383秒約122 / 70
顔 768p相当→2K366秒80秒252秒約109 / 70
544p→2倍253秒46秒189秒約103 / 64
544p→2倍、Dilate full567秒106秒430秒約114 / 62
544p→4倍1,525秒164秒1,329秒約126 / 86
544p→4倍(low_vram)1,086秒164秒889秒約125 / 74

全体は、Encode と Refine のほかに動画の読み込み、H3 の条件づくり、音声デコード、保存を含みます。映像のデコードは Refine に含みます。RAM はピークの値で、全体は PC 全体、ComfyUI はそのプロセスの使用量です(搭載の 128GB は Windows 上で約125.6GiB)。

VRAM のピークはどれも31GB台でした。これは「必要な量」ではなく、ComfyUI が空きを使い切った値です。

4K では low_vram のほうが速い結果でした。タイルが小さくなって1回あたりの計算が減り、枚数の増加を上回ったのだと思いますが、原因は調べていません。1回ずつの測定です。

コアの 2K 経路と何が違う?

コアノードの 2K 経路と同じ 768p の動画で比べました。Tessera は 1280×720 に縮小してから2倍にしています。出力はどちらも 2560×1440 です。作り直して 2K にする方法はOpen-H3-Regenerate-2K の記事で試しています。

経路入力からの時間入力との PSNR細部の量(ラプラシアン)
コア2K(潜在拡大+3step d0.30+Sol)約404秒(通し503秒から1段目の99秒を除く)23.49dB66.3
Tessera464秒29.42dB37.3

PSNR は、縮小前の入力(1344×768)を lanczos で同じサイズにした絵との近さです。高いほど元の絵に近いという意味で、高画質という意味ではありません。

  • 元の絵を守りたいなら Tessera です。麺の形や具の位置が入力とほぼ同じでした。
  • コアの 2K 経路は細部が増えますが、麺の形が変わります。
  • 時間はコア経路のほうが短めです。ただしコア経路は生成の途中から続けるので、手元の動画には Tessera のほうが使いやすいです。

顔でも、毛穴の質感は増えますが、ほくろやシミの位置はそのままでした。

768p の顔と Tessera で 2K にした顔の比較。肌の質感が増え、ほくろの位置は同じ
768p の顔と Tessera で 2K にした顔の比較。肌の質感が増え、ほくろの位置は同じ

ちらつきの目安として、連続するフレームの差も測りました。Tessera は9.03で、コア経路の9.57と近い値です。動画を再生して目で確かめたものではありません。

音声は元の動画と一致しない

Tessera の出力には音声が入ります。ただし、元の動画と波形は一致しません(相関 0.21〜0.33)。作者の注記でも、音声の描き直しは今後の課題とされています。

一方、条件を変えても音声の音量は同じ値で、タイルや VRAM の設定には影響されませんでした。元の音をそのまま使いたいときは、編集ソフトで差し替えるのが確実です。

音は耳で確かめていません。

作者の「15秒 4K で3時間」は再現できる?

作者のメモには、544p→4K の15秒(Dilate で617フレーム、18窓、24タイル×3分割)が「3時間」とあります。

今回は試していません。作業の都合で GPU を長時間使えなかったため、この記事は5秒の実測だけで公開します。作者の値を確かめられたわけではないので、そのまま目安として受け取らないでください。5秒の4Kが1,525秒でしたが、15秒は窓の分割やメモリーの条件も変わるので、単純に3倍とは言えません。

RTX 5090 以外の人へ

--reserve-vram は、OS などのために VRAM を残しておく設定です。RTX 5090 でこの値を変え、544p→2倍・low_vram で試しました。

--reserve-vram結果全体VRAM ピーク(増えた分)ComfyUI の RAM
20(12GB を想定)成功307秒14.8GB(約13.3GB)約80GiB
24(8GB を想定)成功492秒10.7GB(約9.1GB)約79GiB

VRAM 容量が少ない環境を想定した簡易テストです。実際の 8GB・12GB 搭載 GPU での動作を再現・保証するものではありません。 VRAM を抑えても RAM は約80GiB 使いました。RAM が少ない PC では、こちらのほうが壁になりそうです。VRAM 不足の対処はこちらの記事にまとめています。

ライセンスと商用利用

原文を確かめた範囲です(2026年11月3日時点)。

  • Tessera のコード:MIT License です。
  • MiniMax H3 本体:MiniMax H3 Community License です。EU・英国・韓国・米国は対象地域外、年商2,000万ドルを超える事業者は別途の許諾が必要です。
  • TaoMate:元の TaoLiveAIGC/TaoMate-H3 は MiniMax H3 Community License です。今回使った Kijai 版は変換したもので、Kijai のカードにライセンスの記載はありません。
  • LMS LoRA:Alissonerdx のリポジトリは「資産ごとに異なる」とし、LMS 用の個別の条件は書かれていません。リポジトリの独自ライセンスが適用されるのは Character Swap と Motion Transfer だけと明記されています。商用で使うなら作者に確認するのが確実です。

よくある質問(FAQ)

Q. Tessera は VRAM がどのくらい必要ですか?

RTX 5090 で31GB台まで使いましたが、これは空きを使い切った値です。--reserve-vram 24 の簡易テストでは、544p→2倍が約9.1GB の増加で成功しました。実際の 8GB GPU での動作は確かめていません。

Q. 4K にするのにどのくらい時間がかかりますか?

5秒の 544p→3840×2176 で1,525秒でした。low_vram では1,086秒です。どちらも RTX 5090 の値です。

Q. RAM はどのくらい必要ですか?

128GB の PC で、ComfyUI が最大で約86GiB を使いました。少ない RAM での動作は試していません。

Q. 元の動画の絵は変わりますか?

今回の例では構図や物の形をほぼ保ちました。入力との PSNR は29.42dB で、コアの 2K 経路の23.49dB より高い値です。細部は描き足されます。

Q. KJNodes は必要ですか?

作者の JSON では使いますが、この記事の JSON では不要です。VRAM を節約するノードを外しているので、VRAM の少ない環境では作者の構成のほうが有利な可能性があります。

Q. 途中で失敗したら最初からやり直しですか?

作者の説明では、最終デコードで失敗すると latent が tessera_rescue_*.latent に保存されます。私は意図的な失敗は試していませんが、保存した latent を Streamed Decode で動画にできることは確かめました。

まとめ

  • Tessera は、絵を保ったまま解像度を上げたいときに向きます。
  • 5秒なら 2K は464秒、4K は1,086〜1,525秒でした。
  • 実行前に Tile Plan でタイル数を見ておくと、時間の見当がつきます。
  • RAM を多く使います。128GB でもほぼ埋まる場面がありました。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Ryzen 9 9950X3D / 128GB / Windows 11 / ComfyUI master 17ff1dcc + ComfyUI-Tessera 930c882 / 2026年11月3日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 作者の構成との違い:テキストエンコーダーは作者の int8 ではなく nvfp4、シグマは KJNodes の代わりにコアの ManualSigmas です。MiniMaxChunkFeedForward は外しました。作者の JSON そのものは実行していません。
  • 入力:H3 FL2VA + Turbo 8step で作ったラーメン屋台(768p・544p)と顔(768p)です。2K の条件は 1280×720 に lanczos で縮小してから2倍にしました。
  • 全体と内訳の差:768p相当→2K の2回目は464秒に対して Encode と Refine の合計が456秒で、差の約8秒は保存(5.8秒)などです。544p→2倍は253秒に対して235秒で、差の約18秒は H3 の条件づくり(12.4秒)、保存(3.1秒)などです。544p→4倍は1,525秒に対して1,493秒で、差の約32秒は保存(16.3秒)、H3 の条件づくり(12.7秒)などです。
  • 配布 JSON の571秒と表の253秒:571秒は ComfyUI を起動し直した直後の1回で、モデルを HDD から読む時間を含みます。253秒はモデルを読み込んだあとの値です。差の約320秒の内訳は、この実行では記録していません。参考までに、同じ 544p→2倍を読み込みありで測った別の1回(latent 保存のテスト)では、テキストエンコーダーの読み込み48秒、H3 の条件づくり139秒(通常12秒)、Refine 364秒(デコードなし。通常189秒)でした。
  • PSNR の基準:Tessera の入力は 1280×720 に縮小したものですが、比較の基準は縮小前の 1344×768 です。コア経路も同じ基準です。
  • 時間のばらつき:同じ 2K の条件でも、モデルの読み込みの有無で464〜829秒と差があります。ほかのグラフの実行後はモデルを読み直すことがあります。
  • 数値の読み方:Tessera のタイル数とフレーム数は実測、作者の「3時間」は作者の文書の値です。比較は1つの場面の中央フレームと、12フレームおきの数値です。
  • 未確認のこと:作者の15秒 4K(3時間)の再現、動画を再生したときのちらつき、音の聞き比べ、作者の JSON そのもの、Qwen のアンカー、SAM3 のヒーロータイル、8K、実際の 8GB・12GB GPU、128GB 未満の RAM。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

KOBO Lab の新しい記事を受け取る
AI動画・プロンプトカスタムノード
KOBO Lab の新しい記事を受け取る
タイトルとURLをコピーしました