ComfyUIでVRAMが足りないときの対処法【2026年版】out of memoryの直し方

ComfyUIでVRAMが足りないときの対処法 PC・GPU環境

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out of memory で止まったら、まず ComfyUI を起動し直し、それでも止まるなら解像度や枚数を下げてください。

「CUDA error: out of memory」「OutOfMemoryError」は、GPU のメモリ(VRAM)が足りないときのエラーです。この記事では、試すことを手軽なものから順番にまとめます。

筆者が試したことと、公式の説明だけのことは分けて書きます。根拠にした資料と試した環境は、末尾の「検証メモ」にまとめました。

先に結論:この順番で試す

1. ComfyUI を起動し直し、ブラウザやゲームなど GPU を使うほかのアプリを閉じる
2. 起動オプション --reserve-vram 1 を付けて、少し VRAM を残す
3. 解像度・動画の長さ(フレーム数)・一度に作る枚数(batch_size)を下げる
4. 軽い版のモデルにする(fp8 の版、Wan なら 14B より 5B など)
5. 最後の絵に戻すところで止まるなら「VAE デコード(タイル)」に替える
6. それでもだめなら、GGUF の軽いモデル(カスタムノード)や、--novram・--cpu などの起動オプション

VRAM が足りないときに出るエラー

VRAM は、GPU に載っているメモリです。ComfyUI は、モデル(絵を作るための学習済みのファイル)や計算の途中のデータを VRAM に置いて計算します。入りきらないと、次のようなエラーで止まります。

torch.OutOfMemoryError: CUDA out of memory.
CUDA error: out of memory

筆者の RTX 5090 でも、Wan 2.2(動画のモデル)を ComfyUI を起動したまま85本続けて作り、高速化 LoRA ありから LoRA なしに切り替えた直後に、一度だけ「CUDA error: out of memory」で止まりました(Wan が動かないときの対処法)。VRAM が 32GB あっても起きます。

止まったあとに記録したログでは、14B の生成中に GPU 全体で最大約31.8GB/32.6GB(余裕は約0.8GB)を使っていました。止まった瞬間の値とは限りません。

今の ComfyUI の VRAM の使い方を知っておく

公式の README では、ComfyUI は「VRAM とメモリをかしこく管理し、モデルをメインメモリへ逃がす(オフロード)」と説明されています。VRAM に入りきらない分は、PC 本体のメモリ(RAM)に置いて、必要なときに GPU へ送りながら計算します。そのため、VRAM が足りなくても止まらずに、遅くなるだけのことも多いです。

筆者の ComfyUI 0.43.0 は、起動すると「DynamicVRAM support detected and enabled」と表示されました。この仕組み(DynamicVRAM)では、VRAM が空いていれば使えるだけ使ってモデルを読み込みます。ソースコード(main.py)を見ると、NVIDIA の GPU では標準で有効になる作りです。

このため、昔からある起動オプション --lowvram は、今の ComfyUI では効かないことがあります。説明には「DynamicVRAM が有効なときは何もしない」と書かれています。ネットで見かける古い対処法をそのまま使う前に、下の表を見てください。

手順1:起動し直す・ほかのアプリを閉じる

まず ComfyUI を一度閉じて、起動し直します。筆者が out of memory で止まったときも、起動し直すと同じ順番で作っても止まりませんでした。

VRAM は ComfyUI だけのものではありません。Windows の画面表示やブラウザ、ゲーム、動画の再生なども VRAM を使います。筆者の PC では、何も生成していないときでもデスクトップのアプリで約0.5〜0.8GB を使っていました。使っている量は、タスクマネージャーの「パフォーマンス」→「GPU」の「専用 GPU メモリ」で確かめられます。

手順2:--reserve-vram で少し残す

起動するときに --reserve-vram 1 を付けると、約1GB を ComfyUI 以外のために残します。公式の説明は「OS やほかのソフトのために予約する VRAM の量(GB)」です。ポータブル版なら、run_nvidia_gpu.bat をメモ帳で開き、1行目の最後に足して保存します。

.\python_embeded\python.exe -s ComfyUI\main.py --windows-standalone-build --reserve-vram 1

筆者は Wan 2.2 で止まったあと、対策としてこの設定を付けました。ただ、もとの止まり方は起動し直すと再現しなかったため、この設定の効果をはっきり確かめたわけではありません。--reserve-vram は VRAM の容量を制限する機能ではないので、値を大きくしても「小さい GPU のふり」にはなりません。

手順3:解像度・長さ・枚数を下げる

作る画像が大きいほど、計算の途中で使う VRAM と時間が増えます。いちばん確実に効く方法です。

  • 解像度:「空の潜在画像」(Empty Latent Image)の幅と高さを下げる。SDXL・Illustrious XL・Anima は 1024×1024 前後のモデルなので、それより大きくしているなら戻す
  • 一度に作る枚数:「空の潜在画像」の batch_size を 1 にする。2以上だと、その枚数をまとめて計算する
  • 動画の長さ:Wan なら「長さ」(フレーム数)を減らす。121フレーム(24fps で約5秒)を 49フレームにするなど
  • 拡大(アップスケール):大きくしてから仕上げる組み方なら、拡大の倍率を下げる

筆者の RTX 5090 での時間の例です(VRAM の量は測っていません)。Wan 2.2 5B は、1280×704・121フレームで約134秒、960×544 にすると約65秒、49フレームにすると約42秒でした。Illustrious XL v2.0 は、832×1216 の約3.5秒が、1248×1824 では約7.7秒でした(RTX 5090 の生成速度の実測)。

下げすぎにも注意

Wan 2.2 5B は、解像度と長さを両方小さくすると崩れやすくなりました。筆者の試験では、640×352・49フレームで5本中4本が崩れました。まずはどちらか一方を下げてください。

手順4:軽い版のモデルにする(fp8 など)

モデルの数値をどれくらい細かく持つかを「精度」といい、fp16・bf16・fp8 などがあります。fp8 は fp16 の半分の大きさで済むかわりに、画質が少し落ちることも。公式の GPU の選び方では、fp8 は「メモリを減らすかわりに画質が下がる」とされ、RTX 40 シリーズ以降が fp8 の計算に対応しています。

  • はじめから fp8 の版を使う:Wan 2.2 14B の ComfyUI 公式の配布ファイルは fp8(wan2.2_t2v_high_noise_14B_fp8_scaled など)。文字を読む部品も umt5_xxl_fp8_e4m3fn_scaled という fp8 の版がある
  • 読み込むときに fp8 にする:「拡散モデルを読み込む」(Load Diffusion Model)ノードの weight_dtype を fp8_e4m3fn などにする。選べるのは default・fp8_e4m3fn・fp8_e4m3fn_fast・fp8_e5m2(筆者は試していません)
  • 小さいモデルにする:Wan 2.2 なら 14B ではなく 5B。公式チュートリアルでは、5B は「ComfyUI の標準のオフロードで VRAM 8GB に収まる」とされている

Anima の Turbo 版は、少ないステップで速く作るための版で、ファイルの大きさは Base と同じくらいです。VRAM を減らす方法ではありません。

GGUF(もっと小さくしたモデル)

GGUF は、モデルをさらに小さな数値に変えた形式です。ComfyUI 本体には入っていないので、カスタムノード(後から足す拡張機能)の ComfyUI-GGUF を使います。この README では「性能の低い GPU で、もっと少ないビット数で動かせる」と説明されています。使うときは、.gguf のファイルを models\unet に置き、「Unet Loader (GGUF)」ノードで読み込む形です。

README では「まだ作りかけ(WIP)」とされていて、LoRA の読み込みも「試験的」です。Wan 2.2 の GGUF 版は、公式チュートリアルのコミュニティの資料の欄に載っていますが、公式の配布ファイルではありません。筆者は、2026年11月1日に FLUX.2 [dev] の GGUF(Q4_K_M・Q8_0)を RTX 5090 で試しました。結果は FLUX.2 [dev] の必要スペックの記事にあります。ほかのモデルの GGUF は試していません。カスタムノードの入れ方は カスタムノードの入れ方にあります。

手順5:「VAE デコード(タイル)」に替える

VAE は、計算した結果を最後に目に見える画像に戻す部品です。大きな画像や動画では、この最後の「VAE デコード」で VRAM が足りなくなることがあります。生成の途中までは進むのに、最後で止まるなら、まずこれを疑ってください。

ComfyUI に最初から入っている「VAE デコード(タイル)」(VAE Decode (Tiled))ノードに替えると、画像を小さな区画(タイル)に分けて順番に戻します。初期値は、区画の大きさ tile_size 512、重ねる幅 overlap 64 です。動画の VAE では、一度に戻すフレーム数 temporal_size(初期値 64)も決められます。値を小さくすると、使う VRAM が減るかわりに時間がかかり、区画のつなぎ目が目立つことがあります(筆者は試していません)。

起動オプション --cpu-vae を付けると、VAE を CPU で動かせます。VRAM は使いませんが、とても遅くなります。

手順6:起動オプションで調整する

ComfyUI の起動オプションのうち、VRAM に関係するものをまとめました。説明は ComfyUI 0.43.0 の comfy/cli_args.py の文を筆者が訳したものです。筆者が試したのは --reserve-vram だけです。

オプション公式の説明(筆者の訳)メモ
--reserve-vram 数字OS やほかのソフトのために予約する VRAM の量(GB)筆者は 1 で使用。容量を制限する機能ではない
--vram-headroom 数字DynamicVRAM が、ほかのアプリの分も含めて、これだけ VRAM を空けておくようにする未検証
--lowvramDynamicVRAM が有効なら何もしない。無効なら、文字を読む部品を CPU で動かす今の ComfyUI では効かないことがある
--novram--lowvram でも足りないときに未検証。かなり遅くなる見込み
--cpuすべてを CPU で動かす(遅い)未検証。最後の手段
--disable-smart-memoryモデルを VRAM に残さず、積極的にメインメモリへ逃がす未検証
--cache-none毎回すべてのノードを実行し直すかわりに、メモリと VRAM の使用を減らす未検証
--cpu-vaeVAE を CPU で動かす未検証
--fp8_e4m3fn-unet拡散モデルの重みを fp8 で持つ未検証。画質が少し落ちることがある
--fp8_e4m3fn-text-enc文字を読む部品の重みを fp8 で持つ未検証

オプションは、ポータブル版なら run_nvidia_gpu.bat の1行目の最後に、半角スペースで区切って足します。いくつも足すと、どれが効いたのかわからなくなるので、1つずつ試してください。うまくいかなくなったら、足した文字を消せば元に戻ります。

RTX 5090 以外の人へ

筆者の GPU は RTX 5090(VRAM 32GB)だけで、8〜16GB の GPU では試していません。この記事の「VRAM が減る」という説明の多くは公式の説明で、筆者が少ない VRAM で効果を確かめたものではありません。

筆者は、--reserve-vram の値を変えて、VRAM 容量が少ない環境を想定した簡易テストもしています。Anima・Illustrious XL・SDXL・Wan 2.2 は、8GB・12GB を想定した設定でも最後まで生成できました。ただし、この設定は VRAM 容量を制限する機能ではないため、実際の 8GB・12GB 搭載 GPU での動作を再現・保証するものではありません。結果の表は RTX 5090 の生成速度の実測に、容量ごとの目安は ComfyUI に必要な PC スペックと VRAM の目安にまとめています。

VRAM が 8GB 前後なら、まず画像のモデル(Anima・SDXL・Illustrious XL)を 1024×1024 前後・batch_size 1 で試し、動画は Wan 2.2 5B を短い長さで試すのがおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. ComfyUI で CUDA out of memory と出たらどうすればいいですか

まず ComfyUI を起動し直し、GPU を使うほかのアプリを閉じます。それでも出るなら、起動オプション --reserve-vram 1 を付け、解像度・動画の長さ・batch_size を下げてください。

Q. ComfyUI の --lowvram は効きますか

ComfyUI 0.43.0 の説明では、DynamicVRAM が有効なときは --lowvram は何もしないとされています。ソースコードを見ると、NVIDIA の GPU では DynamicVRAM が標準で有効になる作りです。

Q. --reserve-vram はいくつにすればいいですか

筆者は 1(約1GB)にしています。公式の説明では、OS やほかのソフトのために予約する VRAM の量(GB)です。大きくしても VRAM 容量を制限する機能ではありません。

Q. VAE デコードで止まるときは

最後に画像に戻す VAE デコードで VRAM が足りなくなっている可能性があります。ComfyUI に入っている「VAE デコード(タイル)」ノードに替えると、画像を区画に分けて順番に戻せます。

Q. GGUF のモデルを使うと VRAM は減りますか

カスタムノード ComfyUI-GGUF の説明では、低い性能の GPU でもっと少ないビット数で動かすためのものとされています。筆者が試したのは FLUX.2 [dev] だけです(2026年11月1日、RTX 5090、ComfyUI-GGUF 6ea2651)。GPU 全体の VRAM の最大は Q4_K_M が28.0GB、Q8_0 が30.9GB、fp8mixed が31.0GB でした。生成時間は Q4_K_M が約37.5秒、Q8_0 が約43.2秒で、RTX 5090 では fp8・NVFP4 より遅くなりました。--reserve-vram 20 の簡易テストでは、Q4_K_M で2枚目が55秒、VRAM の最大は12.6GB でした。12GB の GPU では確かめていません。詳しくは FLUX.2 [dev] の必要スペックの記事にあります。ComfyUI 本体には入っていないので、カスタムノードを入れる必要があります。

Q. VRAM が足りないと画質は落ちますか

メインメモリへ逃がしながら動く場合は、遅くなるだけで画質は変わらないと考えられます。fp8 や GGUF などの軽い版のモデルに替えると、画質が少し変わることがあります。

まとめ

  • out of memory が出たら、まず ComfyUI の起動し直しと、ほかのアプリを閉じる
  • --reserve-vram 1 で少し残し、解像度・長さ・batch_size を下げる
  • 軽い版のモデル(fp8、Wan なら 5B)や「VAE デコード(タイル)」も効く(公式の説明)。今の ComfyUI では --lowvram が効かないことがあるので、オプションは1つずつ試す

この記事の検証環境

Windows 11 / RTX 5090(VRAM 32GB)/ メモリ 128GB / ComfyUI 0.43.0 ポータブル版(試験用)/ 起動オプションの説明を comfy/cli_args.py と README で確認、VAE デコード(タイル)と拡散モデルを読み込むの設定をソースで確認。out of memory は Wan 2.2 の試験中(2026年10月28日)に実際に起きたもの。--reserve-vram と、FLUX.2 [dev] の GGUF(2026年11月1日)以外の対処法は試していない / 2026年10月29日にまとめ(GGUF は11月1日に追記)
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 試した環境:Windows 11 / GeForce RTX 5090(VRAM 32GB)/ メモリ 128GB / ComfyUI 0.43.0 ポータブル版(試験用のフォルダ)。オプションの説明は、この ComfyUI 0.43.0 に入っている comfy/cli_args.py と README で確かめました(2026年10月29日)。
  • 根拠:ComfyUI 公式の README と起動オプションの説明(ソースコードの comfy/cli_args.py)、公式チュートリアル、それに筆者が RTX 5090 で実際に out of memory になったときの記録です。

参考にした公式資料

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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