MiniMax H3のRefModとは?参照を保存して再利用、効果と時間を実測

RefMod を参照に H3 で作った動画の、白い服の子が公園のベンチに座る場面 AI動画・プロンプト

この記事について(広告・アフィリエイトリンクはありません)

紹介しているソフトとモデルは、すべて無料で入手できるものです。

RefMod は、MiniMax H3 の参照を VAE で潜在に変換し、.safetensors に保存したものです。MiniMax-H3-Prompt-Rewriter-ComfyUI には、これを読むノードがあります。参照(R2V)の基本はMiniMax H3 の使い方とコツで説明しています。

人物や声を「ファイル1つ」で持ち運べるのが利点で、今回の画像1枚では生成は速くなりませんでした。自分の絵から RefMod を作り、生成への効果と時間を測った結果です。

H3 の基本は導入記事を見てください。

先に注意(2026年11月4日時点)

  • MiniMax H3 は EU・英国・韓国・米国がライセンスの対象地域外です。
  • 他の人の顔、キャラクター、声の RefMod には、権利の問題があります。今回は Hugging Face で共有されているものを使わず、自分で作りました。
  • この記事の動画と画像は AI で生成したものです。

速さより持ち運びのためのもの(今回のテスト条件で)

条件(960×544、5秒、20 ステップ)本数全体(中央値)参照のトークン
参照なし581.1秒0
普通の画像を参照589.7秒529
RefMod(strength 1.0)490.2秒576
RefMod(strength 0.5)590.8秒576
RefMod(strength 0.2)590.7秒576
  • 参照を入れると、1本あたり約9秒増えました。
  • 今回の画像1枚では、RefMod にしても普通の画像より速くなりません。変換はどちらも一瞬だからです。利点は時間より、持ち運びやすさです。
  • 見た目は、普通の画像の参照とよく似ていました。参照なしとは服も髪飾りも別物です。

strength を 0.2 まで下げても、白い服と輪はほとんど残りました。最初の1本は、読み込みを含めて約5分(298.6秒)かかります。

RefMod の strength 1.0、0.5、0.2、普通の画像、参照なしの 5 行 5 シードの比較。参照ありは白い服と輪のある子、参照なしは制服の別の子
RefMod の strength 1.0、0.5、0.2、普通の画像、参照なしの 5 行 5 シードの比較。参照ありは白い服と輪のある子、参照なしは制服の別の子

試した環境

項目内容
GPURTX 5090(32GB)、ドライバー 621.01
CPU / RAMRyzen 9 9950X3D / 128GB
OSWindows 11
ComfyUIポータブル版+master 17ff1dcc(v0.43.0-26)
ノードPrompt Rewriter v0.32.2 cedd084。入れたカスタムノードはこれだけ
モデルH3 ref2va pruned int8、qwen3vl nvfp4、映像 VAE int8、音声 VAE fp32
サンプラーres_multistep、simple、20 ステップ(公式の作例と同じ)
シード101、202、303、404、505
参照Anima で作った自分の天使の子の画像を 768×768 にしたもの

ノードとモデル、自分の RefMod を置く

ノードは custom_nodes に入れます。カスタムノードの入れ方はこちらにまとめています。H3 向けのほかのノードはH3 専用カスタムノード8選にあります。

cd ComfyUI/custom_nodes
git clone https://github.com/pytraveler/MiniMax-H3-Prompt-Rewriter-ComfyUI
ファイル置き場所
minimax_h3_ref2va_pruned_int8_convrot.safetensorsmodels\diffusion_models
qwen3vl_32b_minimax_h3_nvfp4_awq.safetensorsmodels\text_encoders
minimax_h3_video_vae_int8_convrot.safetensorsmodels\vae
minimax_h3_audio_vae_fp32.safetensorsmodels\vae
自分の RefModmodels\refmods

下の JSON を読み込みます。プロンプトの <Picture 1> が参照の画像を指します。

  • minimax_h3_refmod_workflow.jsonComfyUI にドラッグして読み込みます(960×544、5 秒、20 ステップ)。RefMod は自分で用意して models/refmods に置き、「refmod」で選び直してください。Writer は bypass で止めています

画面から実行して、成功を確かめました(96.8秒)。最初の1本の 298.6秒とは別の実行で、この時間の中身は記録していません。

MiniMax-H3 RefMod ノード。refmod に kobo_angel を選び、strength は 1.00。visual の出力が Universal Writer の ref_0 につながっている
MiniMax-H3 RefMod ノード。refmod に kobo_angel を選び、strength は 1.00。visual の出力が Universal Writer の ref_0 につながっている

つなぎ方はこの順です。公式の作例「8 – RefMods to video」も同じです。

  1. MiniMax-H3 RefMod で、ファイルと strength を選ぶ
  2. visual を Universal Writer の ref_0 へ
  3. Writer の references を Reference Encode へ
  4. Reference Encode の出力をサンプラーへ

RefMod は自分で作れる

公式の説明では、作成は別のパック(ComfyUI-MiniMaxH3Mod、ComfyUI-Fantastic-MiniMaxH3-PromptBuilder)の担当です。今回はそれらを入れず、ノードのソースの形式に合わせて自分で作りました。

  1. 画像を H3 の映像 VAE で「VAE Encode」し、「Save Latent」で保存します。
  2. ComfyUI の Python で、次を実行します(ファイル名は自分のものに変えます)。
from safetensors.torch import load_file, save_file
import json
t = load_file("output/refmod_src/angel_00001_.latent")
meta = {"kind": "image", "subject_name": "angel"}
save_file({"latent": t["latent_tensor"].float()},
          "models/refmods/my_angel.safetensors",
          metadata={"refmod_meta": json.dumps(meta)})

最後に、ComfyUI で R キーを押すと、一覧に出ます。

768×768 の画像で、ファイルは約222KB、トークンは576でした。動画や声の形は、今回は作っていません。

strength は「弱める」より「ぼかす」

公式の説明では、strength を下げると、潜在を強くぼかしたものと混ぜます。色や全体の形が残り、細部が抜けるそうです。かかる時間は変わらないとも書かれていて、今回も同じでした。

上の画像を見ると、0.5 と 0.2 でも白い服と輪はおおむね残りました。今回のシードでは、むしろ翼が目立つ画像もあります。顔つきや服の細部は、1.0 のほうが参照に近く見えます。

「参照を半分だけ効かせる」というより、色や形だけを借りる設定です(今回の見え方から)。

普通の画像とどう違う?

普通の画像を参照にしても、シードごとの構図まで RefMod の 1.0 とよく似ていました。どちらも元は同じ絵なので、当然の結果です。

比べるところ普通の画像RefMod
元の絵が必要か必要不要(ファイルだけ)
参照の変換毎回、または前回の結果を再利用保存した潜在を使う
変換を含む処理(今回)約1.3秒約1.1〜1.35秒
解像度出力に合わせて変更保存した大きさのまま

動画や何枚もの写真の参照では、変換を省く意味が大きくなる可能性があります。今回は画像1枚しか試していません。

参照が大きいと、毎ステップの負担も増えます。公式の説明の例では、10枚の写真の RefMod が 18,240 トークン。読み込むと、ノードの表示でトークンの数を確かめられます。

Writer に書かせると、依頼していない要素が増えた

Universal Writer は、参照の画像を見て、H3 向けのプロンプトを書くノードです。短い文から試しました。

項目結果
入力「ベンチに座り、カメラの方を向いて笑う」という英文
モデルQwen2.5-Omni-3B(説明)、Qwen3.5-4B(執筆)
初回166.7秒(モデルの取得約6GB を含む)
2回目以降約8.3秒
VRAM ピーク約7.1GB(開始時から約5.2GB 増加)

輪や翼を説明に入れ、カットや音の説明まで作りました。一方で、依頼していない要素も増えます。今回はピアノの音楽が加わり、動画は後ろ姿の全身から始まりました。手書きとの比較は1本ずつです。

手書きのプロンプトと Writer のプロンプトの動画を 0.5 秒から 4.8 秒まで並べた比較。Writer のほうは後ろ姿から始まる
手書きのプロンプトと Writer のプロンプトの動画を 0.5 秒から 4.8 秒まで並べた比較。Writer のほうは後ろ姿から始まる

モデルは初回に自動で models\LLM に入り、実行用の llama.cpp もノードの作業フォルダーに用意されたようです。ネットワークの制限がある環境では注意してください。

JSON の Writer は bypass をオンにしています。手書きのプロンプトをそのまま使う設定です。Writer を使うときはオフにします。

RTX 5090 以外の人へ

--reserve-vram は、OS などのために VRAM を残しておく設定です。RefMod 1.0 で各2本試しました。

--reserve-vram結果全体(2本目)VRAM ピーク(開始時からの増加)
指定なし成功約90秒30.9GB
20(計算上の残り 約12.1GB)成功89.4秒14.1GB(約12.5GB)
24(計算上の残り 約8.0GB)成功89.3秒10.0GB(約8.4GB)

開始時からの増加(約12.5GB、約8.4GB)は、総 VRAM の 32,580MB から指定分を引いた残りより少し多くなりました。実際の 12GB・8GB の GPU では足りない可能性があります。今回はどの指定でも失敗していません。どこまで減らすと失敗するかは測っていません(未確認)。

VRAM 容量が少ない環境を想定した簡易テストです。実際の 8GB・12GB 搭載 GPU での動作を再現・保証するものではありません。 RAM は ComfyUI だけで約44GiB 使いました。RAM が少ない PC では、こちらが先に壁になります。 VRAM 不足の対処はこちらにまとめています。

ライセンスと権利は?

  • ノード:MIT です。
  • RefMod の形式:ComfyUI-MiniMaxH3Mod(MIT)のものと README に書かれています。
  • MiniMax H3:MiniMax H3 Community License です。EU・英国・韓国・米国は対象外、年商2,000万ドル超は別途の許諾が必要です。

共有の RefMod は、元の人物、キャラクター、声の権利が別です。誰の何から作られたかが分からないものは、使わないほうが安全です。形式が .safetensors でも、権利の問題は解決しません。

法的な助言ではありません。

よくある質問(FAQ)

Q. RefMod を使うと生成は速くなりますか?

今回の画像1枚では速くなりませんでした。参照なしより約9秒増え、普通の画像の参照とほぼ同じです。

Q. strength を下げると速くなりますか?

なりません。今回は 1.0、0.5、0.2 のどれも約90秒でした。

Q. 自作できますか?

できます。今回は上のスクリプトで作りました。形式は版によって変わる可能性があるので、エラーになったら作成用のパックを試してください。

Q. 音声の RefMod も試しましたか?

試していません。今回は audio_vae はつないでいますが、音声の参照はありません。

Q. Writer は必須ですか?

必須ではありません。参照の番号を付ける役割で Universal Writer を通しますが、bypass なら文章は書かず、追加のモデルも読み込みませんでした。

まとめ

  • RefMod は、参照をファイル1つで持ち運ぶためのものです。
  • 今回の画像1枚では、普通の画像の参照と見た目も時間もほぼ同じでした。
  • 共有のファイルを使うときは、権利を確かめてください。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Ryzen 9 9950X3D / 128GB / Windows 11 / ComfyUI master 17ff1dcc + MiniMax-H3-Prompt-Rewriter-ComfyUI v0.32.2 / 2026年11月4日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 本数:各条件5シードです。RefMod 1.0 の最初の1本は読み込みを含むので、中央値から除きました。同じ条件の再実行1本(90.1秒)も除いています。
  • プロンプト:参照ありは The character from <Picture 1> sits on a park bench...、参照なしは A white-haired anime girl sits on a park bench... です。比較のため、参照なしだけ人物の説明を変えました。参照なしとの約9秒の差には、参照の有無のほか、このプロンプトの差も混ざっています。分けて測り直してはいません。
  • 画像の見比べ:2.5秒の位置の1フレームを、私が目で見ました。全編の目視や数値の類似度は測っていません。
  • 普通の画像のトークン:同じ絵でも、出力に合わせた大きさになるので 529 でした。
  • --reserve-vram:1本目は 96.3秒と 96.7秒です。
  • 全体の内訳:RefMod 1.0 の2本目(89.8秒)は、サンプリング 85.6秒、映像デコード 2.6秒、保存 1.4秒などです。最初の298.6秒は、サンプリング 273.9秒(モデルの読み込みを含む)、テキストのエンコード 15.8秒、映像デコード 2.9秒、モデルのノード 2.3秒、保存 1.5秒で、残りの約2秒は内訳未確認です。
  • 音声:出力に入っていますが、聞き比べはしていません。
  • 未確認のこと:動画と声の RefMod、作成用のパック、共有の RefMod、実際の 8GB・12GB GPU、Turbo LoRA との組み合わせ。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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