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紹介しているソフトとモデルは、すべて無料で入手できるものです。
Idol は、画像1枚から立体のデータを作るモデルです。2026年10月28日に Speridlabs が公開しました。作られるのは 3D ガウススプラットと呼ばれる形式で、小さな色付きの点を大量に並べて立体を表します。ポリゴンのモデルとは別物で、専用のビューアーで見ます。
ComfyUI のコアノードだけで動いたので、RTX 5090 で時間と VRAM を測りました。20ステップなら約8秒で、VRAM は全体で約6.7GB です。
迷ったら20ステップ(今回のテスト条件で)
| 設定(262,144 ガウシアン) | 時間(読み込み後) | 裏側の出来(騎士) |
|---|---|---|
| 5ステップ | 3.3秒 | 色がにじみ、形も崩れる |
| 20ステップ(テンプレート既定) | 8.2秒 | 使える |
| 50ステップ(SDK の既定の回数) | 17.9秒 | 20ステップと大差なし |
- 迷ったら 20ステップ で十分でした。
- VRAM は全体で約6.7GB(増えた分は約5GB)でした。公称の 7.2GB より少ない値です。
- 公称の「2秒以内」は再現できませんでした。一番短い5ステップで3.3秒です。ただし公称の条件は書かれていません。
正面はきれいですが、見えていない裏側は想像で埋められます。騎士のマントのように、裏側が暗くつぶれるものもありました。

試した環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| GPU | RTX 5090(32GB)、ドライバー 621.01 |
| CPU / RAM | Ryzen 9 9950X3D / 128GB |
| OS | Windows 11 |
| ComfyUI | ポータブル版+master 17ff1dcc(v0.43.0-26)。カスタムノードなし |
| モデル | Comfy-Org の再パッケージ版(下の表) |
| 入力 | ComfyUI 公式テンプレートのホテル画像、Anima で作った3枚(ケーキ、騎士、ガラス瓶) |
| 設定 | 公式 TripoSplat テンプレートと同じ構成。dpmpp_2m、simple、CFG 3(50ステップは euler) |
カスタムノードなしで、ファイルを5つ置くだけ
Comfy-Org のカードに「TripoSplat のワークフローで動く」とあるので、公式テンプレートのモデルを差し替えるだけです。
| ファイル | サイズ | 置き場所 |
|---|---|---|
| idol_fp16.safetensors | 741MB | models\diffusion_models |
| idol_decoder_fp16.safetensors | 576MB | models\vae |
| flux2-vae.safetensors | 336MB | models\vae |
| dino_v3_vit_h_bf16.safetensors | 1.68GB | models\clip_vision |
| birefnet.safetensors | 444MB | models\background_removal |
カスタムノードの導入は要りません。テンプレートは ComfyUI の「TripoSplat: Image to Gaussian Splat」です。下の JSON は同じ構成をサブグラフなしに組み直したものです。
- idol_gaussian_splat_workflow.jsonComfyUI にドラッグして読み込みます(Idol、20ステップ、262,144 ガウシアン。カスタムノードは不要です)
画面から実行して、成功を確かめました(確認動画つき)。

SDK は今回動かしていない
公式の idol-sdk を Python で使う方法もあります。こちらは Hugging Face の DINOv3 と FLUX.2-dev のページでの同意(ゲート)が必要です。私は SDK を動かしていません。時間の比較は「ComfyUI での実測」と「SDK の公称値」の比較で、同じ処理ではありません。
時間は公称より長く、VRAM は公称より少ない
4枚の画像で測りました。読み込み後の値で、ファイルの保存を含みます。
| 設定 | 全体 | サンプリング | デコード | PLY サイズ |
|---|---|---|---|---|
| 5ステップ | 3.3秒 | 1.7秒 | 0.3秒 | 17.8MB |
| 10ステップ | 5.0秒 | 3.3秒 | 0.3秒 | 17.8MB |
| 20ステップ | 8.2秒 | 6.6秒 | 0.3秒 | 17.8MB |
| 50ステップ | 17.9秒 | 16.2秒 | 0.3秒 | 17.8MB |
| 20ステップ・1,048,576 ガウシアン | 10.4秒 | 6.6秒 | 0.8秒 | 71.3MB |
この表は騎士の画像の値です。前処理がキャッシュに残っていたケーキの画像では、5ステップが 2.59秒でした。
全体とサンプリング+デコードの差(20ステップで約1.3秒)は、Splat のファイル化約0.4秒、条件付け約0.4秒、背景の除去と保存などです。起動直後の1回目は、読み込みを含めて約75秒でした(条件付け 29.2秒、背景の除去 19.2秒、サンプリング 14.3秒、デコード 9.7秒など)。回転する確認動画(24フレーム)を足すと、1本あたり約7秒増えます。
公称値と比べます。
| 項目 | 公称(idol-sdk) | 今回の実測(ComfyUI) |
|---|---|---|
| RTX 5090、50ステップ | 14.1秒 | 17.9秒 |
| VRAM ピーク | 7.2GB | 約6.7GB(ほかのアプリ約1.6GB を含む) |
| 「2秒以内」 | 条件の記載なし(別表で B300 が3.4秒) | 5ステップで3.3秒 |
ステップ数で裏側はどう変わる?
同じシードで5、20、50ステップを比べました。

5ステップは形が溶け、裏側に青のにじみが出ました。20と50は、並べて見てもほとんど同じです(騎士とケーキで確認)。5ステップは避けてください。10ステップの絵は比べていません。
どの題材でも、裏側は作り物になる
1回ずつ、シード42で確かめた範囲です。
- ケーキとホテル:全周でそれらしい形になりました。ただし裏側の模様は作り物で、ケーキは赤が流れたような色になりました。ホテルの裏は崖が真っ白に近くなります。
- 騎士:絵のような平らな塗りでも、立体になりました。裏はマントが黒くつぶれます。
- ガラス瓶:透明感のある見た目は残りますが、中の氷は角度によって崩れます。
背景を自動で除去するので、背景ありの画像もそのまま入れられます。背景が透明な PNG は Anima-RGBA でも作れます。
RTX 5090 以外の人へ
--reserve-vram は、OS などのために VRAM を残しておく設定です。
--reserve-vram | 結果 | 2回目の全体 | VRAM ピーク |
|---|---|---|---|
| 指定なし | 成功 | 8.2秒 | 約6.7GB |
| 24(計算上の残り 約8.0GB) | 2回とも成功 | 7.5秒 | 約6.7GB |
VRAM 容量が少ない環境を想定した簡易テストです。実際の 8GB 搭載 GPU での動作を再現・保証するものではありません。 もともとの使用量が少ないので、この設定では差が出ませんでした。公称では RTX 3080(10GB)で46.2秒とされています。私は測っていません。
商用で使うときの条件は?
原文を確かめた範囲です(2026年11月4日時点)。
- Idol 本体:idol-sdk と speridlabs/idol はどちらも Apache-2.0 です。
- Comfy-Org の再パッケージ:カードのタグは Apache-2.0 ですが、DINOv3 の重みが同梱されています。タグだけで判断しないでください。
- DINOv3:DINOv3 License です。無償で商用も認められますが、使用または配布した時点で同意したものとされます。貿易規制の対象者は使えず、軍事などの用途は禁止、研究成果を発表するときは使用を明記します。公式の Hugging Face ページはゲート付きです。今回の検証でも、同意の扱いを確かめるまで Idol の計測は止めました。
Comfy-Org の BiRefNet は MIT です。FLUX.2 の VAE の条件は Comfy-Org のカードで個別に示されていません。
よくある質問(FAQ)
Q. Idol は VRAM がどのくらい必要ですか?
RTX 5090 で全体約6.7GB、増えた分は約5GB でした。公称のピークは 7.2GB です。実際の 8GB GPU では確かめていません。
Q. 本当に2秒以内で動きますか?
今回は再現できませんでした。5ステップで3.3秒が最短で、その設定では形が崩れました。公称の条件は書かれていません。
Q. カスタムノードは必要ですか?
不要でした。ComfyUI 標準の TripoSplat のノードで動きます。
Q. DINOv3 の同意は必要ですか?
Hugging Face の公式ページはゲート付きです。Comfy-Org 版は同意の画面がありませんが、ライセンスの本文では使うと同意したことになります。条件を読んでから使ってください。
Q. できた PLY はどう使いますか?
標準の 3DGS 形式の .ply です。ガウススプラット対応のビューアーで開きます。ポリゴンが要るときは、ComfyUI の SplatToMesh ノードがありますが、私は試していません。
Q. 写真でも使えますか?
SDK には写真用の --mode real があります。ComfyUI のこの構成には同じ切り替えはありません。今回は写真を試していません。
まとめ
- ComfyUI のコアノードだけで、1枚の画像から約8秒で 3D ができました。
- 20ステップが速さと出来のちょうどよい境目でした(今回の条件で)。
- 裏側は想像で作られるので、確認してから使ってください。DINOv3 のライセンスは、Idol 本体とは別に確認が必要です。
検証メモ
- 入力の偏り:4枚のうち3枚は背景を透明にしたイラストです。作者は生成画像向けに
synthetic、写真向けにrealを分けています。写真の出来は別の話です。 - 「時間」の差:公称は SDK(50ステップ、8枚の中央値)、私は ComfyUI の4枚です。
- モデルのサンプラー:20ステップ以下は dpmpp_2m、50ステップは SDK の説明に合わせて euler です。
- VRAM:
nvidia-smiのピークで、ほかのアプリの分を含みます。計測開始時は約1.6GB でした。 - 未確認のこと:SDK そのものの実行、写真、
SplatToMesh、実際の 8GB・10GB GPU、ビューアーでの細かい確認(回転動画の4フレームで見ています)。

