ComfyUI-Sol-Samplerの使い方|MiniMax H3の高解像度を1パスで、1.5MPは約半分の時間に(3MPでは逆効果)

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使ったソフトとモデルは、すべて無料で入手できます。試した環境の一覧は検証の記録にあります。

ComfyUI-Sol-Sampler は、MiniMax H3 で、前半を半分の解像度で、後半を本来の解像度で、1回のサンプリングの中で計算するサンプラーです。1.5メガピクセル(1632×928)・5秒の動画が、通常の56〜103秒より速い約49〜56秒でできました。

ComfyUI 本体の Sol-Attn(まばらな注意計算)だけでも、ふつうの計算の225秒が103秒になりました。ただし、3メガピクセルでは Sol Sampler のほうが遅くなりました(362秒と293秒)。所要時間は1時間ほど、難しさは中級〜上級です。

先に結論(今回のテスト条件で)

解像度方法時間GPU メモリの最大
1.5MP(1632×928)通常・dense(ふつうの注意計算)225.2秒30.4GB
1.5MP通常+Sol-Attn103.3秒30.4GB
1.5MPSol Sampler(Haar LL)56.3秒30.6GB
1.5MPSol Sampler(bilinear)48.5秒30.1GB
3MP(2304×1280)通常+Sol-Attn293.1秒31.7GB
3MPSol Sampler(Haar LL)362.3秒31.5GB

MiniMax H3 fl2va int8 + Pika H3 Flex LoRA、9ステップ(Sol Sampler は低解像度5+高解像度4)、lcm、124フレーム(約5秒)。時間はモデルを読み込んだあとの ComfyUI の実行時間です。

迷ったら

まず ComfyUI 標準の Block Sparse Attention(sol-attn)だけを足します。1〜2メガピクセルの動画なら、さらに Sol Sampler を足すと約半分の時間になりました。

Sol-Sampler とは?

ANe5s/ComfyUI-Sol-Sampler は、ComfyUI 標準の「Model Sparse Attention(Sol-Attn)」と組み合わせて使うサンプラーです(Apache-2.0、潜在のアップスケーラーの部分は上流の MIT)。2026年10月28日に公開され、11月7日時点のスターは7です。

Sol-Attn は、計算の最初は全体を見て(dense)、途中から重要な部分だけを見る(sparse)ように切り替えて速くする仕組みです。Sol Sampler は、その最初の重い時間を半分の解像度で済ませ、H3 の潜在アップスケーラーで2倍にしてから、残りを本来の解像度で計算します。低解像度のノイズは、高解像度のノイズから作る(Haar LL か bilinear)ので、1本の流れとしてつながります。

つなぎ方

  • UNETLoader → LoRA → ModelAttentionBackend(pytorch attention)→ Block Sparse Attention(method: sol-attn、tau 1.3)→ BasicGuider と BasicScheduler(9ステップ)
  • Sol-Attn Progressive Sampler(lcm、lowres_steps 5、lowres_scale 0.5、Minimax H3 3D)→ SamplerCustomAdvanced の sampler
  • 潜在アップスケーラー minimax_h3_latent_upscaler_3d_conv_v1_bf16 を models/latent_upscale_models に入れる

作者の例のワークフローは、KJNodes の VRAM_Debug、MiniMax Chunk FeedForward、映画風の LoRA も使っています。今回はそれらを外し、ComfyUI 標準のノードと Sol Sampler だけで組みました。

1.5メガピクセルで比べる

吹雪の尾根を登る救助隊員の5秒の動画で比べました。

1.5MP の比較(0.4秒・2.6秒・4.9秒のフレーム)。上から通常 dense、通常+Sol-Attn、Sol Sampler(Haar)、Sol Sampler(bilinear)
1.5MP の比較(0.4秒・2.6秒・4.9秒のフレーム)。上から通常 dense、通常+Sol-Attn、Sol Sampler(Haar)、Sol Sampler(bilinear)

通常の2つ(dense と Sol-Attn)は、ほぼ同じ絵でした。Sol-Attn だけで、時間は半分以下になりました。Sol Sampler は、低解像度の段階で構図が決まるため、同じシードでも構図が変わりましたが、細部の質は同じくらいでした。Haar の最後のフレームでは、左手にもう1本ピッケルのような形が出ていました。

3メガピクセルでは遅くなった

3MP の比較(2.6秒のフレーム)。左が通常+Sol-Attn、右が Sol Sampler
3MP の比較(2.6秒のフレーム)。左が通常+Sol-Attn、右が Sol Sampler

2304×1280 では、Sol Sampler が362秒、通常+Sol-Attn が293秒で、Sol Sampler のほうが遅くなりました。GPU のメモリが最大31.5GB とほぼいっぱいで、潜在アップスケーラーの処理や、メモリの出し入れに時間がかかったと考えられます。作者の実測は RTX 5070(12GB)で、メモリの少ない環境での効果を主に示しています。

導入

cd ComfyUI\custom_nodes
git clone https://github.com/ANe5s/ComfyUI-Sol-Sampler

追加のパッケージは要りません。ComfyUI 本体に Block Sparse Attention(nodes_sparse_attention)が入っている版が必要で、今回は 0.43.2 で試しました。

H3 と Pika H3 Flex の導入はH3 の導入編とPika H3 Flex の記事で説明しています。ほかの高解像度化の方法は、Relay-VSR の記事やH3 の 2K 潜在アップスケールの記事で試しています。

商用で使える?

ノードは Apache-2.0(アップスケーラーの部分は MIT)です。作った動画の扱いは MiniMax H3 本体の規約(H3 Community License)に従います(導入編で説明しています)。

よくある質問(FAQ)

Q. Sol-Sampler とは?

MiniMax H3 で、前半を半分の解像度、後半を本来の解像度で、1回のサンプリングで計算するサンプラーです。ComfyUI 標準の Sol-Attn と組み合わせて使います。

Q. どれくらい速くなる?

RTX 5090 で、1.5MP・5秒の動画が、通常+Sol-Attn の103秒に対し49〜56秒でした。3MP では逆に遅くなりました。

Q. Sol-Attn だけでも効果はある?

あります。ふつうの注意計算の225秒が、Sol-Attn で103秒になりました。絵はほぼ同じでした。

まとめ

Sol-Attn と Sol Sampler の組み合わせは、1〜2メガピクセルの H3 の動画で大きく時間を縮めました。メモリがいっぱいになる大きさでは逆効果だったので、解像度に合わせて使い分けます。

まず Sol-Attn。1.5MP くらいなら Sol Sampler を足す。3MP では通常のほうが速い。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Ryzen 9 9950X3D / 128GB / Windows 11 / ComfyUI 0.43.2 / ComfyUI-Sol-Sampler e7c6e3c(2026年11月7日)/ MiniMax H3 fl2va pruned int8 + Pika H3 Flex fl2va v1 / minimax_h3_latent_upscaler_3d_conv_v1_bf16 / 2026年11月7日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 設定:作者の FL2VA の例をもとに、9ステップ(simple)、lcm、シード 20261004、Block Sparse Attention は sol-attn・tau 1.3・0.2〜1.0・min_tokens 12288・extra_tokens 256・exact_kv_and_rows。dense は Block Sparse Attention を外したものです。
  • 時間:最初の1回(モデルの読み込み込み、150秒)は表から外しています。
  • 試していないこと:REF2VA、LoRA なし、2MP・8秒など作者の表の条件、RelayHires など他の二段階の方法との同じ条件での比較、upscaler_layerwise_cpu_offload。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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