sand3dの使い方|AIに3Dモデルを書かせるPythonライブラリをWindowsで試した

レビュー・比較

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sand3d は無料(Apache-2.0)です。試した環境の一覧は検証の記録にあります。

sand3d は、3D の物を短い Python のプログラムで書くためのライブラリです。AI に書かせることを前提に作られていて、API の説明が丸ごとプロンプトに入る大きさ(約3,600トークン)になっています。 Windows 11 でも pip install sand3d で入り、同梱の例9つはすべて GLB と STL に書き出せました。

この記事を書いている AI(Claude Code)に API の説明だけを読ませて部品を書かせると、マグカップとふた付きの箱は1〜2回で形になり、棚受けは2回目で使える形になりました。所要時間は30分ほど、難しさは中級です。

先に結論(今回のテスト条件で)

試したこと結果
導入(Windows 11、Python 3.11)pip install sand3d で約2分40秒。Blender の bpy 4.5(326MB)も一緒に入る
同梱の例9つすべて作れて、GLB・STL に書き出せた(1つ 0.02〜1.4秒)
AI に API の説明だけで書かせるマグカップ:1回目はエッジ名の間違いでエラー、2回目で完成。箱:1回目で完成。棚受け:1回目はエラーなしで形がおかしく、2回目で完成

迷ったら

Python 3.11 か 3.13 の仮想環境に pip install sand3d。まず同梱の bracket(8行)を動かし、docs/api.md を AI に渡して書かせてみます。

sand3d とは?

Sandflow-ai/sand3d は、Blender の Python モジュール(bpy)の上で動く 3D モデリングのライブラリです。形を「部品ごとに名前を付けて、どう作るか」で書くのが特徴で、辺や面も座標ではなく名前(top、rim など)で指します。

  • 形を作る:extrude(押し出し)、revolve(回転体)、sweep、loft、box、cylinder など
  • 加工:穴(hole)、ポケット、フィレット、面取り、くり抜き(shell)
  • 動き:joint で蝶番やスライドを付け、pose で動かす
  • 書き出し:GLB、URDF、USD、OBJ、STL(長さはメートル)

2026年11月3日に公開され、11月7日時点でスターは約790です。README は、同じ部品を Blender の Python や CadQuery で書くより2〜6分の1のトークンで書けるとしていますが、筆者は比べていません。

導入

py -3.11 -m venv venv
venv\Scripts\python.exe -m pip install sand3d

Python は 3.13(推奨)か 3.11 です。bpy に 3.12 用がないため、3.12 では入りません。今回は 3.11 で、bpy 4.5.15 と sand3d 1.6.3 が入りました。仮想環境の大きさは約710MB です。

同梱の例を動かす

README の最初の例(ねじ穴付きのプレート)は、これだけです。

import sand3d as s3d

def bracket(w=80, d=40, t=6, hole_d=6.6, pitch=50):
    plate = s3d.extrude("plate", s3d.rect(w, d, r=4), t)
    s3d.hole(plate, hole_d, on=s3d.grid(2, 1, pitch, 0))
    s3d.fillet(plate, 1, edges="top")
    return plate

s3d.export(bracket(), "bracket.glb")

同梱の例(プレート、いす、門、ランプ、ラック、フォーク、ボタン留めのいす、トレーニング器具、洗濯機)を順に動かし、すべて書き出せました。洗濯機は45行で、扉の蝶番や洗剤の引き出しの動きまで付いています。

同梱の例を書き出して Blender で表示したもの。左からプレート、洗濯機、洗濯機(扉と引き出しを開けた状態)、いす
同梱の例を書き出して Blender で表示したもの。左からプレート、洗濯機、洗濯機(扉と引き出しを開けた状態)、いす

AI に書かせると

sand3d の売りは、AI に書かせやすいことです。この記事を書いている Claude Code に、docs/api.md(約11,000文字)だけを読ませて、3つの部品を書かせました。追加の料金がかかる API は使っていません。

部品1回目2回目
マグカップ(取っ手つき、くり抜き)エラー:「rim という辺はない。ある名前は top、bottom…」rim を top に直して完成
ふた付きの箱(蝶番で70度開く)完成—
L 字の棚受け(補強とねじ穴4つ)エラーなしで書き出せたが、穴が補強の板を切っていた穴を立ち板に開けてから結合するよう直して完成
Claude Code が API の説明だけで書いた部品。左からマグカップ、ふた付きの箱(ふたを70度開けた状態)、棚受け(2回目)
Claude Code が API の説明だけで書いた部品。左からマグカップ、ふた付きの箱(ふたを70度開けた状態)、棚受け(2回目)

エラーの文が「どの名前なら使えるか」まで教えてくれるので、1回で直せました。一方で、棚受けのようにエラーが出ないのに形が違うこともあります。書き出したものを画像にして見る、という確認は欠かせません。

3つの部品のプログラムは、合わせて約1,400文字でした。

どこで使える?

  • 3D プリンターで作る小物(STL)
  • ゲームエンジンや Web で見せる物(GLB)
  • ロボットのシミュレーション(URDF、関節の範囲つき)

画像や動画の生成とは違い、できあがるのは寸法の決まった 3D のデータです。同じプログラムからは毎回同じ形ができる、と README は説明しています。

商用で使える?

sand3d 本体は Apache-2.0 で、商用でも使えます。README によると、学習用などのデータセット(Hugging Face)は CC BY 4.0 で、使うときは作者の表示が要ります。bpy(Blender)は GPL です。

RTX 5090 以外の人へ

sand3d は GPU を使いません。今回の例は、どれも1つ1.4秒以内に作れました。

よくある質問(FAQ)

Q. sand3d とは?

3D の物を短い Python のプログラムで書くためのライブラリです。Blender の bpy の上で動き、AI に書かせることを前提に、API の説明が約3,600トークンに収まるように作られています。

Q. sand3d は Windows で使える?

Windows 11 の Python 3.11 で、pip install sand3d だけで入り、同梱の例9つがすべて動きました。Python 3.12 には bpy がないので使えません。

Q. AI に書かせるとうまくいく?

今回、マグカップと箱は1〜2回で完成しましたが、棚受けはエラーなしで形が違うものができ、2回目で直りました。書き出した形を目で確かめる必要があります。

まとめ

sand3d は、AI に 3D を書かせるための語彙を、プロンプトに入る大きさにまとめたライブラリです。エラーの文が親切で、直しやすい作りでした。

まず bracket を動かし、api.md を AI に渡して小物を1つ書かせてみる。

この記事の検証環境

Windows 11 / Python 3.11 / sand3d 1.6.3 / bpy 4.5.15 LTS / 2026年11月7日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 例の実行:リポジトリの docs/examples と programs の9ファイルを順に実行し、最上位の関数の結果を GLB と STL に書き出しました。画像は書き出した GLB を bpy の Workbench で表示したものです。
  • AI に書かせた条件:筆者の作業用の Claude Code(この記事を書いている AI)に api.md を読ませ、その場で書かせました。ほかの例のプログラムは見せていません。1回目のプログラムは llm_parts_v1.py として残しています。
  • トークン:README のトークン比較(Blender Python や CadQuery との差)は確かめていません。
  • 未確認のこと:Python 3.13(bpy 5.2)、URDF・USD の書き出し、DeepSeek Harness など別の AI での成功率。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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