rgthree-comfy は、ComfyUI のワークフローを「扱いやすくする」ためのカスタムノード集です。画像を作る力そのものより、LoRA をまとめて切り替える、使わない部分を一度に止める、2枚の画像を見比べる、といった操作を楽にするノードが中心です。ComfyUI の公式の登録所では、約427万回ダウンロードされています(2026年10月28日時点)。
この記事では、rgthree-comfy が入れる 37 個のノードをすべて、筆者の PC で1つずつワークフローに組んで実行し、その画面を載せます。ほかのカスタムノードは止めて試しました。実行の記録の読み方は末尾の「検証メモ」に書いています。
rgthree-comfy の入れ方
ComfyUI Manager で「rgthree」と検索して入れ、ComfyUI を起動し直します。入れ方の流れは ComfyUI のカスタムノードの入れ方と同じです。ライセンスは MIT です。
入れると、ノードを探す画面で「rgthree」と打てば、名前の最後に「(rgthree)」が付いたノードが出てきます。37個のうち 24個は生成の処理にかかわるノードで、残りの13個は画面の操作だけで動くノード(ミュートの切り替えやしおりなど)です。作者の説明は GitHub の README にあります。多くのノードは、右クリックの「🛟 Node Help」でも説明を読めます。
おすすめ1:Power Lora Loader

標準の「LoRA を読み込む」は1つのノードで LoRA を1つしか読めず、何個も使うとノードが縦に並びます。Power Lora Loader なら、「➕ Add Lora」を押すたびに行が増え、行ごとのスイッチで LoRA のオン・オフを切り替えられます。LoRA の使い方そのものは ComfyUI で LoRA を使う方法を見てください。

- ワークフロー(Power Lora Loader・Anima)をダウンロードComfyUI の画面にドラッグ&ドロップで読み込めます
おすすめ2:Fast Groups Muter / Bypasser

ノードをグループ(色の付いた枠)で囲んでおくと、Fast Groups Muter がグループの一覧を自動で作り、グループごとのスイッチを出します。「今回は高画質化の部分を止めたい」といったときに、ノードを1つずつ選ばずに済みます。
- Muter(ミュート):グループの中のノードを止める。止めたノードの先は動かない
- Bypasser(バイパス):グループの中のノードを飛ばし、入ってきたものをそのまま次へ渡す。画像の加工だけを外したいときに向く
- ワークフロー(Fast Groups Muter)をダウンロードComfyUI の画面にドラッグ&ドロップで読み込めます
おすすめ3:Image Comparer

設定を変えた2枚を、ノードの中で重ねて見比べられます。マウスを左右に動かすと境目が動くので、細かい違いがわかりやすくなります。この KOBO Lab の比較画像を作るときにも便利な使い方です。
- ワークフロー(Image Comparer)をダウンロードComfyUI の画面にドラッグ&ドロップで読み込めます
ほかに便利だったもの
Context と Context Switchは、モデルやプロンプトなどの線を1本にまとめて運び、ミュートした側を飛ばして切り替えます。Any Switch は、それを1本の線で行う小さい版です。どちらも、上の Fast Groups Muter と組み合わせると「スイッチ1つで設定を切り替える」形が作れます。

- ワークフロー(Context Switch)をダウンロードComfyUI の画面にドラッグ&ドロップで読み込めます
Bookmark は大きなワークフローで便利です。置いた場所へキー1つで飛べます。


全37ノードを試した結果
分類は筆者が使いみちで分けたものです。画像は、そのノードを試したときの画面を切り出したものです。
LoRA を読み込む
Power Lora Loader (rgthree)
1つのノードで LoRA をいくつでも読み込めます。「➕ Add Lora」で行を足し、行ごとにオン・オフと強さを変えられます。
試したこと:Anima-Base に公式の Turbo LoRA を1つ入れ、10ステップ・CFG 1 で作りました。行のスイッチをオフにすると LoRA が外れ、同じ設定ではぼやけた絵になりました(上の比較)。

Lora Loader Stack (rgthree)
LoRA を4つまで並べて読み込む古いノードです。作者は「非推奨。Power Lora Loader を使って」としています。
試したこと:lora_01 に Anima の Turbo LoRA を選び、画像を作れました。

プロンプトと生成の設定
Seed (rgthree)
シード(乱数の種)を決めるノードです。-1 にすると毎回ランダムになり、ボタンで「新しい固定の値」や「前回使った値」に切り替えられます。
試したこと:11 を入れて K サンプラーのシードにつなぎ、画像を作れました。

KSampler Config (rgthree)
ステップ数・CFG・サンプラー・スケジューラーを1か所にまとめるノードです。
試したこと:24ステップ・CFG 5.5・euler_ancestral・normal にして K サンプラーの4か所につなぎ、画像を作れました。

Power Prompt (rgthree)
プロンプトを書く欄に、LoRA や埋め込みを選んで差し込む一覧が付いたノードです。CLIP をつなぐと、そのまま条件付けを出します。
試したこと:Illustrious の CLIP とモデルをつなぎ、ポジティブのプロンプトとして画像を作れました。

Power Prompt – Simple (rgthree)
Power Prompt から LoRA の機能を外したものです。ネガティブ用に向いています。
試したこと:ネガティブのプロンプトとして使い、画像を作れました。

SDXL Power Prompt – Positive (rgthree)
SDXL 用の Power Prompt です。文字を読む部品が2つある SDXL に合わせて、プロンプトの欄が2つ(G と L)あります。
試したこと:Illustrious XL(SDXL 系)で、2つの欄に同じプロンプトを入れて画像を作れました。

SDXL Power Prompt – Simple / Negative (rgthree)
SDXL 用の Simple 版で、ネガティブ用です。
試したこと:Illustrious XL のネガティブとして使い、画像を作れました。

SDXL Empty Latent Image (rgthree)
SDXL 向けの縦横の大きさを一覧から選べる「空の潜在画像」です。
試したこと:「1216 x 832 (landscape)」を選び、横長の画像を作れました。

まとめて受け渡す(Context)
Context (rgthree)
モデル・CLIP・VAE・プロンプト・潜在画像・シードを1本の線にまとめて運ぶノードです。線が多いワークフローを整理できます。
試したこと:Illustrious の部品を全部つなぎ、出口から K サンプラーと VAE デコードへ渡して画像を作れました。

Context Big (rgthree)
Context に、ステップ数・CFG・サンプラーなども足した大きい版です。
試したこと:Seed (rgthree) のシードも入れて運び、画像を作れました。

Context Switch (rgthree)
いくつかの Context のうち、空でない最初の1つを選んで先へ流します。片方をミュートして切り替える使い方です。
試したこと:カフェのプロンプトの Context をミュートし、森のプロンプトの Context が選ばれて森の画像になりました。

Context Switch Big (rgthree)
Context Switch の大きい版です。
試したこと:Context Big を2つつなぎ、同じように森の画像に切り替わりました。

Context Merge (rgthree)
いくつかの Context を1つに合わせます。あとからつないだ Context の中身で上書きされます。
試したこと:カフェの Context に、ポジティブだけ森にした Context を重ねると、森の画像になりました。

Context Merge Big (rgthree)
Context Merge の大きい版です。
試したこと:同じ組み方で、森の画像になりました。

切り替え・数値・計算
Any Switch (rgthree)
いくつかの入力のうち、空でない最初の1つを先へ流します。種類は問いません。
試したこと:カフェと森の2つのプロンプトをつなぎ、カフェをミュートすると森の画像になりました。

Power Primitive (rgthree)
文字・整数・小数・オンオフの値を出すノードです。「type」で種類を選びます。
試したこと:STRING のまま森のプロンプトを書いてつなぐと、森の画像になりました。一方、type を INT に切り替えると、値の欄の名前が「value#1」に変わり、つないだ K サンプラーに数字が渡らず、灰色の画像になりました(画面のボタンを実際にクリックして切り替えても同じでした)。


Power Puter (rgthree)
書いた式やコードを計算して、整数・小数・文字・オンオフとして出します。a、b… の入力を式に使えます。
試したこと:コード欄に「12 * 2」と書いて出力を INT にし、K サンプラーのステップ数につなぐと、24 ステップで画像ができ、Display Any にも「24」と出ました。数字を出したいときは、Power Primitive の代わりにこちらを使うと動きました。

Display Int (rgthree)
整数を、実行したあとにノードの中へ表示します。
試したこと:Seed (rgthree) の値をつなぎ、「11」と表示されました。

Display Any (rgthree)
文字や数値など、たいていのものを実行後に表示します。
試したこと:Power Prompt – Simple が出したプロンプトの文字をつなぎ、そのまま表示されました。

画像の大きさと切り抜き
Image Comparer (rgthree)
2枚の画像を重ねて、マウスを左右に動かすと境目が動くスライダーで見比べるノードです。
試したこと:同じシードで CFG 5.5 と 2.5 の2枚を作ってつなぎ、ノードの上にマウスを置くと境目で2枚が切り替わって見えました。

Image Inset Crop (rgthree)
画像のまわりを、ピクセル数か割合で切り落とします。
試したこと:上下左右を25%ずつ切り落とし、真ん中だけの画像になりました。

Image Resize (rgthree)
画像の大きさを変えます。縦横比が違うときは、切り抜く・余白を足す・中に収めるから選べます。
試したこと:768×432・切り抜く・lanczos にして、横長に縮んだ画像と、幅「768」が出ました。

Image or Latent Size (rgthree)
画像か潜在画像の幅と高さを数字で出します。
試したこと:空の潜在画像(1024×1024)をつなぎ、「1024」と「1024」が出ました。

ミュート・バイパスをまとめて操作する
Fast Groups Muter (rgthree)
ワークフローの中のグループ(枠)を自動で一覧にして、グループごとにミュート(止める)を切り替えるスイッチを出します。線をつなぐ必要はありません。
試したこと:「保存(1024)」と「縮小プレビュー」の2つのグループを作ると、両方のスイッチが出ました。縮小プレビューをオフにして実行すると、保存だけが動きました。

Fast Groups Bypasser (rgthree)
Fast Groups Muter のバイパス版です。バイパスは、そのノードを飛ばして、入ってきたものをそのまま次へ渡します。
試したこと:「切り抜き」のグループをバイパスにすると、切り抜かれていない画像がプレビューに出ました。

Fast Muter (rgthree)
つないだノードのミュートを、まとめて切り替えるスイッチの板です。
試したこと:カフェと森のプロンプトをつなぎ、カフェをミュートすると、Any Switch が森を選びました。

Fast Bypasser (rgthree)
Fast Muter のバイパス版です。
試したこと:Image Inset Crop をつないでバイパスにすると、切り抜かれていない画像が出ました。

Mute / Bypass Repeater (rgthree)
自分のモード(動く・ミュート・バイパス)を、つないだノードに同じように伝えます。
試したこと:カフェのプロンプトをつなぎ、Repeater をミュートにすると、カフェのプロンプトもミュートになりました。

Mute / Bypass Relay (rgthree)
入力につないだノードのモードを見て、それを Repeater へ中継します。
試したこと:使っていない「空の潜在画像」を Relay につなぎ、その潜在画像をミュートすると、Repeater を通してカフェのプロンプトもミュートになりました。

Random Unmuter (rgthree)
つないだノードが全部ミュートのとき、実行するたびにどれか1つだけを、その回だけ動かします。
試したこと:カフェ・森・海の3つのプロンプトを全部ミュートにしてつなぎ、実行すると1つ(今回はカフェ)が選ばれて画像ができました。実行が終わると、また全部ミュートに戻りました。

Node Collector (rgthree)
いくつかのノードからの線を1本にまとめて、Fast Muter などへ渡します。
試したこと:カフェと森のプロンプトをまとめて Fast Muter につなぐと、2つのスイッチが出ました。

Node Combiner (rgthree)
Node Collector の古い名前です。今は「名前が Node Collector に変わった」という案内が出るだけです。
試したこと:置いて実行してもエラーにはなりませんでしたが、ノードには改名の案内が出ました。右クリックの「Update to Node Collector」で置き換えるよう書かれています。

Fast Actions Button (rgthree)
ボタンを押すと、つないだノードをミュート・バイパス・有効にし、続けて「実行」まで行えます。
試したこと:カフェのプロンプトに「Mute」、続けて「Queue Prompt」(実行)を設定してボタンを押すと、カフェがミュートになって森の画像ができました。

見た目を整える
Reroute (rgthree)
線を中継して、ワークフローを見やすくするための小さなノードです。向きや大きさを変えられます。
試したこと:VAE の線をこの Reroute に通して、画像を作れました。

Label (rgthree)
画面に大きな文字を置くだけのノードです。説明や見出しに使います。
試したこと:「① ここでモデルを選ぶ」と書いて置き、生成にも影響しないことを確かめました。

Bookmark (rgthree)
画面の好きな場所に置き、決めたキーを押すとその場所へ飛ぶ「しおり」です。
試したこと:ショートカットキーを「1」にして置き、画面を小さく引いた状態で 1 を押すと、しおりの場所へ移動しました(下の比較)。

うまく動かないとき
- Power Primitive で数字が渡らない:筆者の環境(ComfyUI 0.43.0 と rgthree-comfy 1.0.2610050029)では、type を INT にすると値が渡らなかった。数字は Power Puter で出すか、K サンプラーの欄にそのまま入れる
- 「Node Combiner [DEPRECATED]」と出る:古いワークフローに入っている改名前のノード。右クリックの「Update to Node Collector」で置き換える。Lora Loader Stack も動くが、作者は非推奨としている。新しく組むなら Power Lora Loader を使う
- ワークフローの線がおかしい:作者は、線のつながりの情報が壊れたワークフローを直す「Link Fixer」を用意している(README の Link Fixer の節)。筆者は壊れたワークフローがなかったため試していない
ComfyUI が古いと動かないことがあります。ComfyUI のアップデート方法で最新にしてから試してください。
RTX 5090 以外の人へ
rgthree-comfy のノードは、ほとんどがワークフローの整理や切り替えのためのもので、それ自体で VRAM を多く使うものではありません。必要な VRAM は、使うモデル(Illustrious XL や Anima など)で決まります。モデルごとの目安は、Illustrious XL の使い方や Anima の使い方を見てください。
よくある質問(FAQ)
Q. rgthree-comfy はどんなノード集ですか
ComfyUI のワークフローを扱いやすくするカスタムノード集です。LoRA をまとめて読み込む Power Lora Loader、グループごとに止める Fast Groups Muter、2枚を見比べる Image Comparer などが入っています。筆者が試した版では 37 個のノードが増えました。
Q. Power Lora Loader で LoRA を複数使うには
「➕ Add Lora」を押すと行が増え、行ごとに LoRA と強さを選べます。行の左のスイッチでオン・オフを切り替えられます。
Q. Fast Groups Muter と Fast Groups Bypasser の違いは
Muter はグループの中のノードを止め、Bypasser は飛ばして入力をそのまま次へ渡します。画像の加工だけを外したいときは Bypasser が向いています。
Q. Power Primitive で数字が渡りません
筆者の環境(ComfyUI 0.43.0)では、type を INT にすると値の欄の名前が value#1 に変わり、値が渡りませんでした。数字は Power Puter に式を書いて出すと動きました。
Q. rgthree-comfy は無料で使えますか
はい。MIT ライセンスで公開されていて、ComfyUI Manager から入れられます。
まとめ
- rgthree-comfy は、ワークフローを扱いやすくするノード集。入れると 37 個のノードが増えた(rgthree-comfy 1.0.2610050029)。まず使うなら Power Lora Loader、Fast Groups Muter / Bypasser、Image Comparer の3つ
- 37 個すべてを実際に組んで実行した。Power Primitive の INT だけ、値が先に渡らなかった
- Lora Loader Stack と Node Combiner は古いノード。新しく組むなら Power Lora Loader と Node Collector を使う
検証メモ
- 試した数:37 個のノードに、Power Lora Loader のオフと Power Primitive の STRING を足した 39 ケースを実行しました。
- 動いたかの見方:Power Primitive の INT も、実行の記録にエラーは残りませんでした。灰色の画像は、出力された画像で確かめた結果です。
- 版:結果は rgthree-comfy 1.0.2610050029 と ComfyUI 0.43.0 の組み合わせのものです。新しい版では試していません。
参考にした資料
- rgthree-comfy(GitHub・作者のリポジトリ):各ノードの説明、非推奨のノード、Link Fixer
- rgthree-comfy(ComfyUI 公式の登録所):ダウンロード数と最新版

