Animaで自作LoRAを作る手順【Anima-LoRA-Factory v6.0】2.9B対応と学習時間

Animaで自作LoRAを作る(Anima-LoRA-Factory v6.0) ComfyUI

この記事について(広告・アフィリエイトリンクはありません)

紹介しているソフトとモデルは、すべて無料で入手できるものです。

Anima で自分のキャラクターや絵柄を出したいときは、LoRA(元のモデルに追加して使う小さな学習ファイル)を作ります。これまでは学習ツールの環境づくりが大変でしたが、Anima-LoRA-Factory を使うと、画面からボタンを押すだけで学習できます。

この記事では、2026年10月30日に出た v6.0 を RTX 5090 で使い、オリジナルキャラクター「神楽坂すず」の画像60枚から、Anima 2B 用と 2.9B 用の LoRA を作りました。学習時間・VRAM と、できた LoRA で実際に生成した結果をまとめます。

先に結論(今回のテスト条件で)

60枚・10エポック(1200ステップ)の学習が、RTX 5090 で Anima 2B は約21分、2.9B は約27分でした(Factory の「高画質」設定)。

GPU 全体の VRAM は最大で 2B 約8.6GB・2.9B 約10.4GB。設定名は VRAM 24GB 以上向けです。24GB 未満の GPU でこの設定が動くかは試していません。

v6.0 を初めて起動すると、RTX 50 シリーズ用の PyTorch(2.14.1、CUDA 13.0 版)が自動で入りました。v6.0 で直った「CPU 版が入ってしまう」問題は起きませんでした。

2.9B で学習した LoRA は 2.9B 専用です。2B のモデルに使っても効きません(公式の説明。本文で試した結果も載せます)。

Anima のモデルは非商用ライセンスです。ただし、作った画像は商用でも使えます(Anima の LICENSE)。

試した環境

項目内容
GPUNVIDIA GeForce RTX 5090(VRAM 32GB)
CPU / メモリAMD Ryzen 9 9950X3D / 128GB
OSWindows 11
ドライバNVIDIA 621.01
Anima-LoRA-Factoryv6.0(2026-10-30、GitHub の Release の ZIP)
Python3.12.10(Factory 用に別の仮想環境を作成)
PyTorch2.14.1+cu130(Factory が自動で入れたもの)
学習データオリジナルキャラクター「神楽坂すず」60枚(Anima で作った画像。キャプション付き)
確認した日2026年10月31日

Anima-LoRA-Factory は何をしてくれる?

Anima-LoRA-Factory は、Anima 用の LoRA を、プログラミングの知識なしで作れるようにした無料のツールです(Apache-2.0)。中身は、LoRA 学習でよく使われる sd-scripts で、それを画面から動かせるようにしてあります。学習が終わると、ComfyUI でそのまま使える形に自動で変換してくれます。

v6.0 で変わったこと

  • Anima 2.9B(40ブロック)の学習に対応。モデルのブロック数は自動で読み取る(2B も学習できる)
  • 「2エポックごとに保存」:途中の LoRA も ComfyUI 形式で残せる
  • 「テキストエンコーダーの出力をキャッシュ」:学習を少し軽くする
  • 「テキストエンコーダも学習する」(標準はオフ。絵柄・キャラなら通常オフで十分)
  • RTX 50 シリーズで、初回に CPU 版の PyTorch が入ってしまう問題を修正(CUDA 13.0 用の PyTorch 2.14.1 を入れる)

いずれも v6.0 のリリースノート の内容です。

準備するもの

もの入手先・メモ
Python(64ビット)README の推奨は 3.10(3.10.6)。初回のチェックは 3.10〜3.12 を受け付ける(今回は 3.12.10 で動いた)
Anima-LoRA-Factoryv6.0 の Release から ZIP を落として展開
Anima の本体anima-base-v1.0.safetensors(README の指定。派生モデルでの学習は動作保証なし)
テキストエンコーダーqwen_3_06b_base.safetensors
VAEqwen_image_vae.safetensors
学習用の画像自分で作った画像か、権利を確かめた画像。今回は60枚

Anima 自体の入れ方は Anima の使い方 にまとめています。

使い方

  1. ZIP を展開したフォルダの start.bat をダブルクリックする。初回は仮想環境と PyTorch などを自動で入れるので、数分〜十数分かかる
  2. ブラウザで画面(http://localhost:8000)が開く
  3. 学習用の画像フォルダを指定する。画像と同じ名前の .txt(キャプション)がなければ、内蔵の WD14 Tagger で自動タグ付けできる
  4. キャプションから、LoRA に覚えさせたい特徴(髪型や服など)のタグを消す。残したタグは「指示で変えられるもの」として学習される
  5. Anima 本体・VAE・テキストエンコーダー(Qwen3)の場所を指定する
  6. VRAM の設定・エポック数などを選び、「LoRA学習開始」を押す

今回のキャプションは「トリガーワード, 1girl, solo, 変わる部分(ポーズや背景)」の形です。キャラクターの外見(髪や服)はわざと書かず、トリガーワード kagurazaka_suzu に覚えさせました。

学習に使ったオリジナルキャラクター神楽坂すずの画像の例
学習データの例(60枚のうち4枚。Anima で作った画像)。キャプションの例:kagurazaka_suzu, 1girl, solo, full body, standing, front view, looking at viewer, smile, simple white background

今回の学習設定

項目設定メモ
エポック10画面の初期値
リピート2初期値。60枚×2×10=1,200ステップ
学習率1e-4初期値(「サクッと学習」)
Rank / Alpha16 / 16初期値
VRAM の設定高画質(VRAM 24GB 以上)RTX 5090 なので。初期値は「バランス(12〜16GB)」
2エポックごとに保存オンv6.0 の新機能
テキストエンコーダーの出力をキャッシュオンv6.0 の新機能

学習時間と VRAM(実測)

ベースモデルステップ学習時間(変換まで)VRAM 最大(GPU 全体)ブロック数(自動で読み取り)
Anima 2B(anima-base-v1.0)1200約21分8.6GB28
Anima 2.9B(Anima-2.9B-preview-v1)1200約27分10.4GB40

時間は、Factory の学習履歴に記録された「開始から ComfyUI 形式への変換が終わるまで」です。VRAM は GPU 全体の使用量で、Windows の画面表示などのぶんも含みます。

「高画質」設定では、VRAM の入れ替え(blocks_to_swap)をしないので、VRAM が多い GPU ほど速く学習できます。

2.9B は 2B よりブロックが多いぶん、時間が長くかかりました。学習履歴の合計時間で 2B 1,268秒、2.9B 1,639秒、約1.3倍です。

できた LoRA で生成してみた

学習した LoRA を ComfyUI で読み込み、トリガーワードと「日本庭園で紅葉の中に立つ」という、学習データにない場面の指示で、シードを5つ変えて作りました。指示には、髪型や服装のタグは入れていません。

masterpiece, best quality, score_7, safe, kagurazaka_suzu, 1girl, solo, upper body, looking at viewer, smile, standing in a japanese garden, autumn leaves

設定は Anima の基本どおり(30ステップ、CFG 4、er_sde、simple、832×1216、LoRA の強度 1.0)です。ネガティブには nsfw などを入れています。

組み合わせキャラの特徴が出た枚数メモ
2B+2B 用 LoRA5/5髪・目・着物・帯の特徴がすべてそろった
2B(LoRA なし)0/5黒髪で服装もばらばら(トリガーワードだけでは何も起きない)
2.9B+2.9B 用 LoRA5/5特徴はそろった。前髪が下りる・赤い髪飾りが付くなど、2B より学習データとの差が少し大きい
2.9B(LoRA なし)0/5黒髪で服装もばらばら
2B+2.9B 用 LoRA0/5LoRA なしとほぼ同じ絵になり、効かなかった

「キャラの特徴が出た」は、茶色のゆるい長髪・緑の目・紺地に白い花の着物・金の帯がそろっているかを、筆者が1枚ずつ見て数えたものです(筆者の見立て)。

Anima 2B と学習した LoRA で作った神楽坂すずの画像5枚
2B+2B 用 LoRA(シード 11・22・33・44・55)

5枚は、葉を持つ、体の向きが違うなど、ポーズにも変化がありました。

Anima 2.9B と学習した LoRA で作った神楽坂すずの画像5枚
2.9B+2.9B 用 LoRA(シード 11・22・33・44・55)
Anima 2B に 2.9B 用の LoRA を使った画像5枚
2B に 2.9B 用の LoRA を使った場合(シード 11・22・33・44・55)

LoRA の使い方そのものは ComfyUI で LoRA を使う方法 で説明しています。複数のキャラクターを1枚に出すときは Anima で複数キャラを描き分ける も参考にしてください。

2B 用と 2.9B 用の LoRA の違い

Anima 2.9B は、Anima 2B(28ブロック)にブロックを足して 40ブロックにし、追加で学習したモデルです。公式の Anima(circlestone-labs)ではなく、Hugging Face の Gazingstars123/Anima-2.9B で配られている第三者のモデルで、ライセンスは Anima と同じ非商用ライセンスです。

ブロックの数が違うので、2.9B で学習した LoRA は 2B では効きません(Factory v6.0 のリリースノート)。2B 用の LoRA を 2.9B に使った場合は今回試していませんが、使うモデルと同じモデルで学習するのが基本です。

第三者のカスタムノード「ComfyUI-Anima-Remap」は、2B 用(28ブロック)の LoRA を 2.9B(40ブロック)で使うとき、ブロックの番号を自動で合わせるノードだと説明しています。この記事では動かしていません(未検証)。以前の「ComfyUI-Anima29B-Remap」は更新が終わっていて、後継のこちらに移っています。

RTX 5090 以外の人へ

今回は RTX 5090 で「高画質(VRAM 24GB 以上)」の設定だけを試しました。Factory には「バランス(VRAM 12〜16GB)」「低容量(VRAM 8GB 以上)」の設定もあり、モデルの一部を学習中に VRAM と RAM の間で入れ替えて(blocks_to_swap)、使う VRAM を減らします。そのぶん学習は遅くなります。これらの設定での時間は測っていません。

ライセンスと注意

  • Anima のモデル本体は非商用ライセンスです。一方、作った画像は、商用を含めて自由に使えるとされています(Anima の LICENSE)。
  • 個人は、Anima から作った派生モデル(LoRA など)を販売できます。モデルを組み込んだ有料サービスは別のライセンスが必要です(同)。
  • Anima-LoRA-Factory 自体は Apache-2.0 です。
  • 学習に使う画像は、自分で作ったものか、権利を確かめたものにしてください。実在の人物や他人のキャラクターの学習は、権利や規約の問題になることがあります。

よくある質問(FAQ)

Q. Anima の LoRA はどうやって作りますか?

Anima-LoRA-Factory を使うと、画像フォルダとモデルの場所を指定して「LoRA学習開始」を押すだけで作れます。学習後は ComfyUI 形式に自動で変換されます。

Q. Anima の LoRA 学習にかかる時間は?

今回は60枚・1,200ステップで、RTX 5090 で 2B が約21分、2.9B が約27分でした。

Q. Anima の LoRA 学習に必要な VRAM は?

RTX 5090 の「高画質」設定で、GPU 全体の VRAM が最大 約8.6GB(2B)でした。Factory には VRAM 8GB 以上・12〜16GB 向けの設定もありますが、今回は試していません。24GB 未満の GPU で「高画質」設定が動くかも未確認です。

Q. 2.9B 用の LoRA は 2B で使えますか?

使えません。Factory v6.0 のリリースノートで、2.9B で学習した LoRA は 2.9B 専用とされています。今回、2.9B 用の LoRA を 2B に付けて試したところ、5枚とも特徴は出ませんでした(0/5)。逆の組み合わせ(2B 用を 2.9B に)は今回試していないので、使うモデルと同じモデルで学習してください。

Q. RTX 50 シリーズで CPU 版の PyTorch が入ってしまいます

v6.0 で直っています。今回の RTX 5090 では、初回の起動で PyTorch 2.14.1(CUDA 13.0 版)が自動で入りました。

Q. 作った LoRA や画像は商用で使えますか?

Anima の LICENSE では、作った画像は商用でも使え、個人は LoRA などの派生モデルを販売できるとされています。モデルを組み込んだ有料サービスは別のライセンスが必要です。

まとめ

Anima-LoRA-Factory v6.0 を使うと、RTX 5090 で60枚の LoRA が 2B なら約21分で作れました(今回のテスト条件で)。RTX 50 シリーズでも環境づくりで止まらず、学習から ComfyUI 用の変換まで画面だけで終わります。2.9B を使う人は、2.9B で学習し直すのを忘れないでください。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ RAM 128GB / Windows 11 / Anima-LoRA-Factory v6.0(PyTorch 2.14.1+cu130)/ Anima 2B(anima-base-v1.0)・2.9B(Anima-2.9B-preview-v1)/ 2026-10-31
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 学習時間の中身:合計時間には ComfyUI 形式への変換の時間を含みます。1ステップごとの時間は記録に残っていません。
  • 別のツールとの差:同じ60枚を ZenTrainer 0.4.0 で学習したときは、1200ステップの学習本体が602秒でした。rank・学習率・解像度などの設定も VRAM の測り方も違うので、速さの比較にはなりません。この LoRA の5枚は構図がほぼ同じで、Factory の 2B 用のようなポーズの変化は出ませんでした。原因は確かめていません。
  • 試していないこと:2B 用の LoRA を 2.9B に使う組み合わせ、ComfyUI-Anima-Remap、Factory の「バランス」「低容量」の設定、24GB 未満の GPU。

参考にした公式資料

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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