Smart Image Crop and Stitchの使い方|マスク部分だけ編集して戻す、全体の編集との差(FLUX.2 Klein 4B)

ComfyUI

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ノードもモデルも、すべて無料で入手できます(作者が別に売っているワークフロー集は使っていません)。試した環境の一覧は検証の記録にあります。

Smart Image Crop and Stitch は、画像のマスクした部分だけを切り出して編集し、元の画像に戻す ComfyUI のノードです。付属の FLUX.2 Klein 4B のワークフローで、夜景の塔を消す編集が、2回目以降は約2秒でできました。

マスクの外はほぼ1画素も変わらず(画素の差の平均 0.01)、画像全体をそのまま編集した場合(差 6.46)とはっきり違いました。全体の編集では、塔だけでなく街の明かりまで消え、タコの肌の細かさも落ちています。所要時間は20分ほど(モデル約11GB のダウンロードを除く)、難しさは初心者向けです。

先に結論(今回のテスト条件で)

方法時間マスクの外の変化結果
Smart Crop and Stitch(切り出して編集)初回 15.7秒、2回目 2.2秒0.01(ほぼ変化なし)塔だけが消え、継ぎ目は見えない
画像全体をそのまま編集3.2秒6.46塔と一緒に街の明かりも消え、細部がやわらかくなった

付属の例の画像(1672×941)とマスク(画像の約1.3%)、プロンプト「Remove the tall tower from the skyline.」、FLUX.2 Klein 4B fp8、4ステップ、シード7。マスクの外の変化は、元の画像との画素の差の平均です(0〜255)。

迷ったら

付属のワークフロー「Smart Crop & Stitch – FLUX.2 Klein 4B」を開き、Load Image (Mask Paint) で直したい場所を塗ってから実行します。VRAM 8GB のカードでは、max_megapixels を 1.0〜1.5 にするよう README で勧められています。

Smart Image Crop and Stitch とは?

HallettVisual/ComfyUI-Smart-Image-Crop-and-Stitch は、高解像度の画像の一部だけを直すためのノード集です(Apache-2.0)。2026年11月6日の 2.1.3 を試しました。スターは約50と小さめですが、v2 で「塗る → 編集 → 戻す → 比べる → 次の編集へ送る」の流れを1つのワークフローで回せるようになっています。

ノードすること
Load Image (Mask Paint)画像を読み込み、ノードの上でマスクを描く(ブラシ、消しゴム、四角)
Smart Image Crop (Still)マスクの周りを、モデルが扱いやすい大きさで切り出す
Smart Image Stitcher (Still)編集した切り出しを元の画像に戻す(境目のぼかし、色合わせ)
Image Comparer (Smart)前後をスライダーで比べる
Send to Load Image結果を保存し、Load Image に戻して次の編集を続ける

導入

cd ComfyUI\custom_nodes
git clone https://github.com/HallettVisual/ComfyUI-Smart-Image-Crop-and-Stitch

必要なパッケージは opencv-python だけで、今回の ComfyUI 0.44.0 には入っていました。付属のワークフローは workflows フォルダーに、例の画像とマスクは workflows/input にあります(ComfyUI の input フォルダーにコピーして使います)。

付属のワークフローが使うモデルは3つです。どれも Hugging Face での同意は要りません。

塔を消してみる

例の画像は、夜景の見える部屋でタコがくつろいでいる絵です。窓の外の塔にマスクがかかっていて、「塔を消す」指示が入っています。

左が元の画像(白い四角がマスク)、右が Smart Crop and Stitch で塔を消した結果。ほかの部分はそのまま
左が元の画像(白い四角がマスク)、右が Smart Crop and Stitch で塔を消した結果。ほかの部分はそのまま

Smart Image Crop は、マスクの周りを 768×1536 の縦長で切り出しました(初期設定の最大 1536px)。その切り出しだけを Klein 4B で編集し、Stitcher が元の位置に戻します。

切り出した部分(左)と、編集後(右)。塔が消え、後ろのビルの明かりは残っている
切り出した部分(左)と、編集後(右)。塔が消え、後ろのビルの明かりは残っている

戻したあとの画像では、塔のあった場所に夜空がつながり、継ぎ目は目で見てもわかりませんでした。マスクの外の画素の差は 0.01 で、ほぼ元のままです。

画像全体を編集するとどうなる?

比べるために、マスクを外して画像全体をそのまま Klein 4B に渡し、同じ指示で編集しました。

左が Smart Crop and Stitch、右が画像全体の編集。全体の編集では塔と一緒に街の明かりもほとんど消えた
左が Smart Crop and Stitch、右が画像全体の編集。全体の編集では塔と一緒に街の明かりもほとんど消えた

全体の編集では、塔だけでなく、川沿いのビルの明かりまでほとんど消えてしまいました。マスクの外の画素の差は 6.46 で、部屋の中も少しずつ変わっています。

タコの頭の拡大。左から元の画像、Smart Crop and Stitch、全体の編集。全体の編集では肌の細かい模様がやわらかくなった
タコの頭の拡大。左から元の画像、Smart Crop and Stitch、全体の編集。全体の編集では肌の細かい模様がやわらかくなった

拡大すると、全体の編集ではタコの肌の模様がなめらかになり、細部が落ちていました。モデルが扱う大きさに縮めてから戻すためです。切り出して編集する方法なら、直したい場所以外は元の画素のままです。

商用で使える?

ノードは Apache-2.0、FLUX.2 Klein 4B(fp8)も Apache-2.0 です。どちらも商用で使えますが、ライセンスの表示などの条件は守ります。作者のサイトで売られている Workflow Pack は任意の追加で、ノードを使うのに買う必要はありません。

よくある質問(FAQ)

Q. Smart Image Crop and Stitch とは?

画像のマスクした部分だけを切り出して編集し、元の画像に戻す ComfyUI のノードです。マスクの描画、前後の比較、次の編集への受け渡しまで1つのワークフローでできます。

Q. 画像全体を編集するのと何が違う?

今回は、全体の編集だと塔と一緒に街の明かりも消え、細部もやわらかくなりました。切り出して編集すると、マスクの外はほぼ元のままでした。

Q. どれくらい速い?

RTX 5090 と FLUX.2 Klein 4B(4ステップ)で、モデルの読み込み後は1回約2秒でした。初回は読み込みを含めて約16秒です。

まとめ

Smart Image Crop and Stitch は、大きな画像の一部だけを、ほかを変えずに直せるのが強みでした。全体の編集では消したくないものまで消えることがあり、その差がはっきり出ました。

直したい場所だけ塗って、切り出して編集し、元に戻す。

この記事の検証環境

RTX 5090(32GB)/ Windows 11 / ComfyUI 0.44.0 / ComfyUI-Smart-Image-Crop-and-Stitch 2.1.3(2249366、2026年11月6日)/ FLUX.2 Klein 4B fp8 / qwen_3_4b / 2026年11月7日
これまでの検証の一覧はこちら

検証メモ

  • 設定:付属のワークフローのまま(Automatic、最大 1536px、blend_mode は Mask Feather、色合わせ 0.16)。保存のため Save Image を足し、Send to Load Image は外しました。
  • 全体の編集:同じワークフローでマスクを空にし、「Resize Full Image」で画像全体(1536×896 に縮小)を編集しました。
  • 差の測り方:元の画像の大きさにそろえ、RGB の差の絶対値の平均を、マスクの内と外で分けてとりました。
  • 試していないこと:4K の画像、物体の置き換え、2回目の編集への受け渡し、ぼかしの方式(Box Feather、Hard Paste)の違い、max_megapixels の上限なし、ComfyUI-Manager からの導入。

参考リンク

この記事を書いた人
こまたろ

画像生成 AI に興味を持ったのがきっかけで、3年ほど前から ComfyUI を触っています。始めたころは今ほど情報がそろっておらず、何時間もかけて整えた環境が翌日のアップデートで動かなくなったこともありました。

KOBO Lab は、自分の学び直しと、これから ComfyUI を始める人が同じところでつまずかないようにと思って始めたサイトです。初心者も中級者も、迷ったときに開くサイトを目指しています。

検証は、RTX 5090 を積んだ自作 PC 1台で、実際に動かして確かめています。作業を楽にするための自作ツールも作っています。

記事は、運営者自身の経験と検証をもとに、Claudeで下書きを作り、GrokボットとMuseでも添削や確認をして仕上げています。

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