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VoiceStudio の本体は無料(AGPL-3.0)で、アカウントも要りません。有料の Pro と Cloud もありますが、今回は使っていません。
VoiceStudio は、読み上げ・声のデザイン・声のクローン・文字起こしなどを PC の中だけで行う音声スタジオです。Windows 11 では、実行環境(約9GB)と標準のモデル(4.8GB)を入れると、日本語の10.3秒の文章を、2回目以降は約0.7秒で読み上げました。
ただし、初回のセットアップで実行環境の作成に失敗する不具合に当たり、回避が必要でした。また、標準の読み上げモデル(OmniVoice)は非商用ライセンスで、使う前に同意が求められます。所要時間は1時間ほど、難しさは中級です。
先に結論(今回のテスト条件で)
| 試したこと | 結果 |
|---|---|
| アプリの導入(EXE、212MB) | 11秒(/S で無人インストール) |
| 実行環境(Python と AI ライブラリ) | uv の不具合で1回失敗。リンクを消して再開すると入った |
| 標準のモデル(バランス) | 4.8GB、約3.5分で入った |
| 日本語の読み上げ(74文字、10.3秒) | 1回目 24.8秒(読み込み込み)、2回目以降 約0.7秒 |
| 読み上げの正確さ | 日本語はほぼ正しい。「KOBO Lab」「RTX 5090」など英数字は読み方が崩れた |
| ライセンス | OmniVoice は CC-BY-NC(非商用)。作った音声も商用不可と表示される |
VoiceStudio とは?
debpalash/VoiceStudio は、ElevenLabs のような音声の機能を、ローカルで動かすデスクトップアプリです(AGPL-3.0)。2026年11月7日時点でスターは約10万3千で、今回は 0.5.7 を使いました。
読み上げ(TTS)、言葉で声を作る「声のデザイン」、数秒の音声から声をまねる「声のクローン」、動画の吹き替え、音声入力、文字起こし、オーディオブック作りなどがあります。README には「無料で、裏に有料のクラウドはない」とあり、複数の PC で使う Pro と、ホスト型の Cloud は任意です。
導入
GitHub のリリースから Windows 用の EXE(212MB)を入れます。署名はありませんでしたが、リリースに書かれた SHA-256 と一致することを確かめました。起動すると、日本語の画面で、実行環境(Python と AI ライブラリ、約9GB)のインストールから始まります。
実行環境の作成で失敗したとき
今回は「Missing expected target directory for Python minor version link」と出て、「ローカルエンジンを起動できませんでした」で止まりました。「クリーンアップして再試行」でも同じでした。
これは、VoiceStudio が使う Python の管理ツール uv の、Windows のリンク(ジャンクション)が壊れたときの既知の不具合(astral-sh/uv #19622)です。%APPDATA%\VoiceStudio\runtime\.python\cpython-3.11-windows-x86_64-none(リンクのほう。3.11.16 の付いた本体のフォルダーは消さない)を消して「再開」を押すと、先に進みました。
モデルを選ぶ
システムの確認のあと、使うモデルのセットを選びます。今回は「バランス」(4.8GB)を選び、約3.5分で入りました。

続くプライバシーの画面では、匿名の利用統計の送信を聞かれます。今回は「いいえ」を選びました。初期設定で、作った音声に見えない透かし(AI で作った印)が入るとも書かれています。
ライセンスへの同意
読み上げを始めると、モデルのライセンスへの同意を求める画面が出ます。

標準の読み上げモデル k2-fsa/OmniVoice は CC-BY-NC(非商用)などと表示され、モデルの商用利用も、作った音声の商用利用も「許可されていません」とされています。VoiceStudio 自身は「申告されたライセンスに基づく表示で、検証していない」とも書いています。YouTube の収益化など、仕事で使う音声には向きません。
日本語を読み上げる
声のデザインの「ナレーター」で、74文字の日本語を読み上げました。

1回目はモデルの読み込みを含めて24.8秒、2回目は0.7秒でした。10秒の音声を1秒かからずに作れます。
できた音声を Whisper で文字に戻すと、日本語の部分はほぼ元のとおりでした。一方で「KOBO Lab」は「コーボラブ」、「RTX 5090」は崩れた読みになりました。英数字はカタカナで書いておくほうが安全です。
よくある質問(FAQ)
Q. VoiceStudio とは?
読み上げ・声のデザイン・声のクローン・文字起こしなどを、PC の中だけで行う無料の音声スタジオです。Windows・macOS・Linux 用があります。
Q. VoiceStudio のセットアップで止まるのは?
Missing expected target directory for Python minor version link と出る場合は、実行環境の .python フォルダーの cpython-3.11-windows-x86_64-none(リンク)を消して再開します。
Q. VoiceStudio で作った音声は商用で使える?
標準の読み上げモデル OmniVoice は非商用ライセンスで、作った音声の商用利用も不可と表示されます。
Q. 読み上げの速さは?
RTX 5090 で、10.3秒の日本語を、2回目以降は約0.7秒で作りました。
まとめ
VoiceStudio は、セットアップを越えれば、日本語の読み上げがとても速く、画面も日本語で使いやすいアプリでした。標準のモデルは非商用なので、趣味や試作向けと考えるのがよさそうです。
セットアップで止まったらリンクを消して再開。英数字はカタカナで書く。
検証メモ
- 操作:アプリの画面を、Chrome DevTools Protocol(–remote-debugging-port)で操作しました。ライセンスへの同意は、利用者の了承を得てから行いました。
- 時間:2回目の0.7秒は、アプリの表示(「10.3 · 0.7 でレンダリング」)の値です。
- 正確さ:作った音声を Whisper large-v3-turbo で文字に戻して、元の文と見比べました。
- 試していないこと:声のクローン、吹き替え、音声入力、文字起こし、オーディオブック、ほかのモデルのセット、Pro と Cloud。

